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【リレーコラム】「美しい顔」に関する生物学的な一考察(加藤由真)

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PROFILE|プロフィール
加藤由真
加藤由真

名古屋市立大学薬学部生命薬科学科卒業、東京大学大学院薬学系研究科薬科学専攻博士課程在学中。専門は分子生物学、神経科学。研究テーマはアルツハイマー病治療のための基礎研究。

私の専門分野は分子生物学・神経科学であり、普段は認知症の最も多くの原因であるアルツハイマー病治療を目指した研究を行っている。
分子生物学とは、生物学の中でも分子に注目し主に一細胞レベルの動きを追う分野であり、遺伝子操作などを伴う実験などを多く行っている。神経科学では、専門ではないが脳がどうこの世界を感じ(認知)、関わろうとするのか(行動)にも興味を持って勉強している。
博士課程学生で分野を代表するのは大変おこがましいが、このような場で、「ファッションとテクノロジー」について、主に生物学での知見を元に個人の考えを述べてみようと思う。
あくまで一個人の意見であり、個人的な攻撃を意図していないことだけは付記しておきたい。

生物学的に魅力的な顔

このテーマをもらった時、「美」について、まず思い浮かんだ実験がある。LangloisとRoggmanによる『Attractive Faces Are Only Average(魅力的な顔とは、平均顔である)』という論文だ(Langlois and Roggman, Psychol. Sci., 1990)。
この実験では、複数人の若い男性と女性の顔写真を用意し、それぞれの画像をコンピュータ処理して、2人、4人、8人、16人、32人分の顔を混ぜ合わせた合成画像を作成した。そして、元の個人の顔と合成顔を300人の評価者が5段階の魅力度で評価すると、個人よりも2人、2人より4人と混ぜ合わせた顔、さらに混合度の高い複数人の合成写真の方がより魅力的であると評価された。

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