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帽子はここまで進化した: コード・オブ・ベルの全天候型キャップ 「ヴェイパーハット」の実力

2026.05.20
機能的なスリングバッグが注目を集めるロサンゼルス発のCODE OF BELL(コード・オブ・ベル)。バッグの概念をアップデートしてきた同ブランドが次に着目したのが、これからの時期は特に外出時のもう一つの必需品となる帽子だ。
本記事では、防水性、通気性、軽量性を高次元で備えた「BASI[X] VAPOR HAT(ベーシックス ヴェイパーハット)」の設計思想と開発の背景を、株式会社ジャック・オブ・オール・トレーズ コード・オブ・ベルPRの小田真司さんへの取材をもとに紐解いていく。

PROFILE

小田 真司(おだ しんじ)

株式会社ジャック・オブ・オール・トレーズ

コード・オブ・ベルPR担当

日常の持ち運びを再設計するプロダクトブランド

2017年、ロサンゼルスで設立されたコード・オブ・ベルは、日常的に持ち歩く荷物のあり方を見直すところからスタートした。
「クラウドファンディングを起点に誕生し、当時は一般的ではなかったスリングバッグという選択肢を提示しました。バックパック一辺倒といえる状況だった男性のバッグ事情に対して、新たなフォーマットを提案したブランドです」
そのバッグの特徴は、使用シーンを前提に構造や機能を組み立てている点にある。持ち運ぶ物の量や動き、環境の変化といった条件を踏まえ、拡張性やアクセス性、耐候性といった要素をバッグに落とし込んでいる。
コード・オブ・ベルの名を世に知らしめたスリングバッグ「X-POD Ⅱ」。容量を柔軟に変えられる拡張式フロントポケットが特徴。35,200円(税込)
そんなバッグで培ったデザインのメソッドや技術力を駆使して、生活必需品やアクセサリーを展開するのがBASI[X](ベーシックス)シリーズだ。
「単にアイテムを展開するのではなく、日用品を機能面から見直し、現代の使用環境に適応させるシリーズです。中でも『ヴェイパーハット』は、そんなベーシックスシリーズの設計思想をもっとも体現するアイテムです。なじみのあるベースボールキャップのデザインをベースに、快適性や耐候性、使い勝手を高めたキャップになっています」
ブラック、グレー、ネイビーの3色展開。「ヴェイパーハット」 各13,200円(税込)

通気性と防水性を両立するための構造的アプローチ

このキャップの開発において特に重視されたのが、快適性を大きく左右する「蒸れ」だ。気温や湿度が高い環境では、内部に熱と湿気がこもりやすく、不快感につながる。
「サイドとバックパネルには、レーザーカットによるスリットとベンチレーションホールをあしらいました。外気を取り込みつつ、内部にこもった熱や湿気を効率よく排出する構造になっています」
サイドからバックにかけて配置されたレーザーカットのスリットとベンチレーションホールが、外気を取り込みつつ内部の熱や湿気を効率よく排出する
さらに、内側の額部分にはメッシュパネルを採用した。それによって空気が流れやすくなり、熱の滞留を抑えてくれる。こうしたディテールを組み合わせることで、長時間の着用でも快適さを維持できるようにした。
スベリ(内側の汗止めバンド)には吸湿発散性のある素材を用い、汗による不快感にも配慮している
ただし通気性を高めると、防水性は損なわれやすい。空気の通り道は、そのまま雨や紫外線の侵入経路にもなり得るからだ。
「そこでベンチレーション部分はレイヤー構造とすることで、外部からの雨や紫外線が入り込みにくい仕様にしました。また、通気孔のサイズを最小限に抑えることで、必要な保護性能も維持しています」
雨や紫外線が入りにくくなるレイヤー構造。デザインのアクセントとしても効果大だ
素材には、防水性と耐久性に優れたECOPAK(エコパック)を採用している。PFCフリーの撥水コーティングを施し、従来の素材と比べて環境負荷を抑えながら、低吸湿性や耐紫外線性、色持ちのよさといった特性も備えている。
通気性と防水性という相反する要素を両立することで、天候や環境に左右されにくい。これがこのキャップの最大の強みである。

かぶり心地の快適さと使い勝手のよさにもこだわる

「そしてかぶり心地が軽いというのはキャップの大前提です。ヴェイパーハットは重量をわずか83gに抑えているため、長時間着用しても負担になりにくく、日常からアクティブなシーンまで幅広く対応できます」
軽量化に貢献しているのが、フロントバイザーに施されたパンチング加工だ。形状を保ちながら余分な重量を削減することで、かぶり心地の軽さにつなげている。
リアにはスライド式のセルフロックアジャスターを採用した。一般的なスナップ式とは異なり、かぶったままでスムーズなサイズ調整が可能だ。
バッグにも用いられるセルフロックアジャスターを取り入れることで、耐久性にも配慮(写真左)。さらに後部にはリフレクター素材のループを配して夜間の視認性を高めている(写真右)
「どなたでも使えるよう設計されたキャップですが、特に従来の枠にとらわれない、新しいプロダクトを好む方の心を捉えたいと思っています」
通気性や軽量性、吸湿発散性といった要素を備えることから、日常使いにとどまらず、ライトなアウトドアや軽いスポーツシーンにも対応できる。
ウエアやスニーカーと比べ、キャップにそこまで機能性を求める人は多くないかもしれない。だが、キャップは日常的に長時間身につけるアイテムであり、特に夏場は強い日差しから頭部を守るという重要な役割も担う。
「当たり前にあるものを見直すことで、快適性と使い勝手のよさを一段引き上げたのがこのキャップです。蒸れにくく、雨にも対応し、軽くて扱いやすい。こうした要素が積み重なることで、天候やシーンに左右されずに使えるという安心感にもつながります」
キャップという日用品を見直すことで、日常の質は確実に高まる。「ヴェイパーハット」はその価値を実感させてくれるプロダクトだ。

Text by Ryota Osujo

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