

Articles
なぜユニクロは“首まで守るキャップ”を作ったのか? 「UVカットシェードキャップ」に見る日常になじむ紫外線対策
紫外線対策への意識が高まるなか、ユニクロから初のシェードつきキャップ「UVカットシェードキャップ」が登場した。首元まで覆うことのできる大胆なデザインは、どのようなユーザー課題から生まれたのか。その開発背景を、株式会社ユニクロ 商品本部の仲尾明日香さんに聞いた。
PROFILE
仲尾 明日香(なかお あすか)
株式会社ユニクロ
商品本部
年々高まるUV対策への意識に応えた初のシェードつきキャップ
近年、紫外線対策への意識の高まりとともに、アパレルに求められる役割も変化している。その流れを受け、ユニクロは昨年初のフェイスガードを発売した。「この商品が非常に好調で、洋服でUVカットをしたいというお客様が多いことを改めて実感しました」

そのユニクロが次に着目したのがキャップだった。同社のキャップの多くはユニセックス仕様となっている。
「男女で使えるというのはメリットですが、UV対策への関心が高い女性ユーザーが多いことを踏まえ、より日差しをしっかりとカバーできるタイプのキャップが必要だと感じました。また、フェイスガードを発売したことで、顔だけでなく首周りのUV対策もしっかり行いたいという声も多くいただきました。
キャップは後方からの日差しに対しては無防備となるため、首周りをしっかりとカバーできる、女性の方に特に喜んでいただけるようなキャップを作れないかと考えました」

そうして誕生したのが「UVカットシェードキャップ」だ。首元まで覆うシェードを備え、360度の紫外線対策を目指した。
「Tシャツなどを着たときにどこまでカバーできるのか、何パターンかサンプルを作って検証しました。その結果、ボタンを留めたときに引っ張られて後ろ側が上がり、肌が露出してしまう可能性があることがわかりました。ただ、長すぎると前を留めないときに邪魔に感じやすくなります。UVはしっかりガードできるけれど、もたつかない長さや形のバランスをとるのは難しかったところです」
素材は真夏の着用を想定した薄手素材でありながら、UPF50+のUVカット性能を有し、さらに帽子としてのフォルムをきれいに保てるものを採用している。加えて、生地表面には撥水加工も施した。

「モニター調査をした際に、汗をかいたときにベタつきが気になるという意見があったため、肌離れが良いさらりとした素材を採用しています。また、日常使いを想定していますが、キャップタイプなのでスポーツシーンで活用する方も多いと考えています。
そのため、ちょっとした雨であれば弾いてくれるよう撥水加工を施しました。真夏のような限定的なシーンだけでなく、通年で使っていただけるように、シェード部分はスナップボタンで簡単に取り外しができる仕様にしています」

機能性だけでなく、日常使いしやすいデザイン性も重視
紫外線対策グッズは“使いたくても見た目が気になる”という課題もある。そのため同社は、機能性だけでなく日常に溶け込むデザインも重視した。実際にランニングや散歩、旅行で活用するユーザーも多いという。汎用性の高さはデザイン面にも反映されている。既存の他のキャップに比べて、ツバのサイズを1cm長く設計したのもそのひとつだ。
「頭の形は人それぞれ異なります。そのため、いくつかサンプルを作り、さまざまな社員にかぶってもらいながら、ベストなツバのデザインを決めました」
内側にはサイズとフィット感を調整できるアジャスターを備え、女性をメインターゲットとしながらも、男性でも着用できるようになっている。実際、購入者の約2割は男性だという。

「男女を問わずUV対策はこれから必須になると考えています。また、今はまだ洋服によるUV対策が一般的でない欧米でも、今後はUVカットグッズの需要が増えていくでしょう。グローバルで展開する弊社としては、さまざまなアプローチで多くの人にUV対策グッズをお届けしたいと考えています」
紫外線から肌を守るだけでなく、日常に自然に取り入れられるデザインを追求した「UVカットシェードキャップ」。首元までしっかり覆うという発想の背景には、より実用的で身近なUV対策を届けたいというユニクロの考えがあった。
Text by Junko Hayashida









.png?w=328&fm=webp)

%20(1).jpg?w=328&fm=webp)


