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モンベルが開発した 「ランブラーグラス ラウンド」は なぜ日本人の顔にフィットするのか?
アウトドア用サングラスに求められる機能は、日差しを遮ることだけではない。ズレにくさ、視界の歪みにくさ、紫外線や風、砂ぼこりから目を守ることも欠かせない。モンベルが開発した「ランブラーグラス ラウンド」は、そうしたアウトドア用アイウエアとしての条件をクリアしたうえで、日本人の顔立ちに合うフィット感を追求した一本だ。株式会社モンベル 広報部の榎本 渓さんの談話から、その開発背景を探る。
PROFILE
榎本 渓(えのもと けい)
株式会社モンベル
広報部

街になじむラウンド型、でも本質はアウトドア用アイウエア
「ランブラーグラス ラウンド」は、モンベルが展開するサングラス「ランブラーグラス」シリーズの新モデルだ。既存モデルよりもレンズとフレームに丸みを持たせた、いわば兄弟モデルという位置づけになる。「開発のきっかけは、『女性でも掛けやすい丸い形状のモデルが欲しい』という声でした。ただし、最終的には女性向けに限定するのではなく、男女を問わず、好みや着用シーンに応じて選べるモデルとして開発を進めました」
ランブラーグラスシリーズの特徴は、街からフィールドまで、掛け替える必要なく使えることにある。今回のラウンド型も、丸みのあるレンズシェイプによってスポーティな印象をほどよく抑え、普段の服装にもなじみやすいデザインに仕上げられている。
一方で、その本質はあくまでアウトドアギアにある。
「モンベルのサングラスに求められるのは、アウトドアのフィールドで紫外線やゴミから目を守ることです。そのためには、ただ高機能なレンズを備えるだけでなく、日本人の顔立ちにきちんとフィットすることが欠かせません」
骨格に合わないサングラスは、動くたびにズレやすい。視界の違和感やストレスにつながるだけでなく、紫外線や風、砂ぼこりから目を守るという本来の機能も十分に発揮できなくなる。

問題は欧米人と日本人では、鼻の高さや頭の形状が異なる点だ。そのため、欧米人向けのサングラスを日本人が掛けると、鼻にうまく乗らない、テンプルがこめかみに当たる、運動中にズレるといった不具合が起こりやすい。
「さらに日本人、アジア人の中でも鼻の高さや頭の形状はさまざまで、男女差もあります。モンベルではこれまでの開発の中で蓄えたデータをもとに、社員自身がテスターとなって試作を繰り返し、製品に反映させています」
瞳孔間隔まで踏まえたモンベルのアジアンフィット
そうした考えから生まれたのが、独自の「アジアンフィット」だ。「日本人の平均的な顔幅や鼻の高さ、瞳孔間隔を踏まえ、自然にフィットする位置にレンズとフレームが収まるよう設計しています」
重要なのは、単に鼻に乗りやすいだけではないこと。レンズが正しい位置に収まることで、紫外線や風、砂ぼこりから目を守りやすくなる。さらに、瞳孔とレンズの位置関係が合っていれば、視界の違和感も抑えやすい。
アジアンフィットは、掛け心地のためだけの工夫ではない。アウトドア用アイウエア本来の保護機能を、日本人の顔立ちに合わせて発揮させるための設計なのである。

「ただ、どんなに日本人の顔立ちに合わせても、顔幅や鼻の高さ、頭の形状には個人差があります。そこでノーズパッドとテンプルを調整できる仕様としました」

フレームとテンプルには、衝撃や曲げに強い超弾性ナイロン樹脂を採用した。さらにテンプルには芯が入っており、角度やカーブを自分の顔に合わせて変えることができる。頭を締めつけすぎず、動いてもズレにくい位置を探れるのが利点だ。

フィット感を高め、視界の歪みを抑える独自のレンズ
フィット感を支えるもうひとつの要素が6カーブレンズだ。「6カーブレンズは、顔のラインに沿うように立体的なカーブを描きます。横から入り込む光を抑え、目を守りやすい形状をつくるためです。普段使いしやすい丸みのあるデザインと、フィールドで必要な遮光性。その両方を成立させている点が、このモデルの特徴です」
自然な視界も、このモデルのもうひとつの強みといえる。
「モンベル独自のリアルビューレンズを搭載しています。瞳孔の位置にレンズの光学中心が合うように設計し、レンズの位置によって厚みを微妙に変えることで、光の屈折を抑えています」
カーブレンズは光の屈折によって像がズレたり歪んだりしやすい。そのズレを脳が無意識に補正するため、目や脳の疲れにつながる。そこでモンベルは、レンズ位置に応じて厚みを微調整し、屈折を抑えている。長時間装着しても疲れにくいサングラスを目指すためだ。

日本人の顔立ちに合わせてレンズを正しい位置に収めるアジアンフィットと、光の屈折を抑えるレンズ設計。その両方を組み合わせることで、「ズレにくい」だけでなく、「見え方まで疲れにくい」サングラスになっている。
手に取りやすい価格もモンベルの流儀
コストパフォーマンスの高さも見逃せない。通常レンズモデルは、アジアンフィット、リアルビューレンズ、調整可能なテンプルやノーズパッドを備えながら、価格は6,600円となっている。必要な機能を削ることなく、手に取りやすい価格に収めている点もモンベルらしい。
「弊社は『いい物を安く、親切に』という指針のもとで長らく商品を開発、販売しています。不要なコストはかけず、必要な機能はカットせず、お客様が安心して手軽に購入していただけるものづくりを追求しています」
アウトドアで目を守るための機能、日常にもなじむデザイン、日本人の顔立ちに合うフィット感、自然な視界、手に取りやすい価格。「ランブラーグラス ラウンド」は、それらをひとつの製品に落とし込んだ、モンベルらしい実用本位のアイウエアである。
Text by Ryota Osujo














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