

Articles
KEEN(キーン)のウォーキングシューズがトレイル仕様に! トレイルシューズ「450 DIRT」の機能性に迫る
アメリカ・オレゴン州ポートランド発のアウトドア・フットウェアブランドのKEEN(キーン)。2023年にリリースされた、歩くことをより効率的かつ今まで以上に楽しくするウォーキングシューズ、「WK400(ダブルケーフォーハンドレッド)」は、効率的に連動運動するKEEN.CURVE(キーンカーブ)テクノロジーを採用。大きな話題となった。
独自開発したカーブ形状のソールによって、転がるように前へ前へと進むことができるKEENのウォーキングコレクションから、トレイル仕様の「450 DIRT(フォーフィフティ ダート)」が登場。一体どんなシューズなのだろうか。
トレイルを快適に歩き続けるためのシューズ
「WK400」の開発を手掛けたのはキーン創業者の長男であり、ブランドの代表作の1つでもある「UNEEK(ユニーク)」の生みの親でもある、キーン グローバルイノベーション部門ディレクターのローリー・ファーストJr.氏。“歩くこと”にフォーカスし、設計と開発に3年を費やし、8,000km以上に及ぶフィールドテストを経て完成した。「WK400」は、半径400mmの円の弧に沿うようにソールが設計されているが、「450 DIRT」の場合は、それが半径450mmの円になる。ロッカーの傾斜は少し緩やかになっているということだ。


また「WK400」と「450 DIRT」では、ミッドソールの素材も異なるという。
「450 DIRTでは、クッション性と反発性を両立した、いわゆるリバウンド力の高い素材を採用しています。ゆっくり沈んでしっかり戻る、エネルギーリターンに優れた、もっちりとした感触の素材です。砂利道や岩場、木の根の上などを歩いた際の突き上げの緩衝にも役立っています。」と、キーン・ジャパン マーチャンダイザーの中込敦志さん。
足抜けがよく歩きやすく、アウトソールのグリップ力も十分
「WK400」には、ローリング運動をガイドするためのナイロンプレートが搭載されていたが、「450 DIRT」には軽量でしなやかなTPU製プレートが採用された。「プレートは両サイドが立ち上がった3D構造で、着地から蹴り出しまでのブレのないスムーズな足の動きをガイドします。後足部はプレートが二股に分かれ、踵の部分が抜いてあります。これは、着地時のクッション感を高めるための設計です。
また、前足部についてはミッドソールに屈曲溝が設けてあり、適度な柔軟性を確保しています。ガイドが強過ぎたり、転がり過ぎたりということがなく、山道ならではのアップダウンも快適に歩くことができます。
ロッカーの効いたシューズは下りが心配という方もいるかもしれませんが、着地時に踵部が潰れてためができるので、下っていて怖いということはないと思います。一方、フラットに近い傾斜のシーンでは、転がる感覚プラス足抜けの良さがあって、とても快適に歩くことができます」

アウトソールはもちろんトレイル仕様。ラグは一つ一つ独立しており、深さは4mm。前足部と踵部で逆向きのラグパターンを採用することで、大地をしっかりとグリップし、安定感をもたらしてくれるという。
アウトソールのラバーの粘度は「WK400」のものよりも柔らかく、さまざまな路面に対応するよう設計されている。砂利道、岩場、草地は当然のこと、木道や舗装路にも対応。もちろん雨が降ったウェットなコンディションの路面を歩くことも想定して開発されている。
「私自身、テストを兼ねてさまざまなトレイルを歩いてみましたが、シューズのせいでスリップが気になるようなことはありませんでした」
「私自身、テストを兼ねてさまざまなトレイルを歩いてみましたが、シューズのせいでスリップが気になるようなことはありませんでした」

ラスト(足型)も「WK400」とは異なる。「WK400」ではアスレチックフィットと名付けられた少々シャープなラストが採用されていたが、「450 DIRT」はそれと比べると前足部にゆとりがある。長時間、山道を歩く際にも快適性をキープするための設計だ。アッパーは、耐摩耗性に優れた軽量のナイロン素材。引き裂き強度、耐久性が高く、トレイルで出会う砂利や岩などから足を守ってくれる。
「細かい部分ですが、ゲイターをつけるためのアタッチメント(前足部のレースホール近くとヒール部分)があるのもポイントのひとつです」


ハイキングがより楽しくなる一足
「450 DIRT」と「WK400」を少し履き比べてみたのだが、確かに「450 DIRT」のほうが前足部にゆとりを感じる。また、着地時のクッション感も「450 DIRT」のほうが強い。歩行動作のガイド力、ロッカーの効きとそれによる転がってくる感じは「WK400」のほうが強い。フラットな路面を歩き続けるのであれば、おそらく「WK400」のほうがスピーディに歩けるはずだ。「450 DIRT」の履き心地、歩き心地は柔らかくフレキシブルな印象。さまざまなシーンに対して高い対応力がありそうだ。
「450 DIRT」は、ロングトレイルと呼ばれるような長距離のハイキングを楽しむ際はもちろん、紅葉狩りのための散策、河川敷や公園の散歩まで幅広くアウトドアを楽しめる一足といえるだろう。
「450 DIRT」は、ロングトレイルと呼ばれるような長距離のハイキングを楽しむ際はもちろん、紅葉狩りのための散策、河川敷や公園の散歩まで幅広くアウトドアを楽しめる一足といえるだろう。
PROFILE

中込 敦志(なかごみ あつし)
キーン・ジャパン マーチャンダイザー
2019年 キーン・ジャパン合同会社入社。 前職からの経験を生かし、主にパフォーマンスラインのマーチャンダイジングを担当。 20年近く携わってきたシューズ業界で培った見識を生かし、「KEEN」の「HYBRID FOOTWEAR」の魅力を消費者に伝えるべく尽力している。
Text by Fumihito Kouzu













