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心拍数計測に秀でたポラールが手がける、ミルスペック準拠のスマートウォッチ「Grit X2 Pro」とは?

2026.03.24
スマートウォッチが浸透し、さまざまなブランドが用途に応じたモデルをリリースするなか、自分にフィットする一本を探し出すのは難しいところだ。ただし突出した個性を備えていれば、見極めるには最良の判断材料となるだろう。
フィンランド発のデバイスブランド、ポラールがリリースしている「Grit X2 Pro」は、アウトドアユースに特化するだけでなく、米国防衛装備品に要する基準、いわゆるミルスペックをクリアしたタフネスをも備えたスマートウォッチだ。
実際、スマートウォッチ界でも類を見ない「個性」を有しているといえる本アイテム。ポラール・エレクトロ・ジャパンのPRを担当する友枝峰子さんに詳しい話を聞いた。

PROFILE

友枝 峰子(ともえだ みねこ)

株式会社ポラール・エレクトロ・ジャパン
マーケティングスペシャリスト

左/チタンケースモデル「Grit X2 Pro Titan」には、シリコンバンドのほか、レザーリストバンドが付属する。140,800円(税込)、右/ナイトブラックカラーのステンレスモデル「Grit X2 Pro」は、シリコンリストバンドのみが付属。121,000円(税込)。ケース素材以外のスペックは同じ。直径48.6mm×厚さ13.4mm。100m防水

アウトドアに特化したハイエンドなスマートウォッチ

スマートウォッチを何に使うか。スマートウォッチ選びの出発点はここから始まる。腕元で手軽に扱えるスマートフォンのリストウォッチ版と捉える人には、ここに紹介するポラールの「Grit X2 Pro」が、必ずしも本命とはならないかもしれない。その一方、アウトドアスポーツにおける有能な相棒を求めるのならば、またとない出会いとなるはずだ。
とはいえ、ポラールというブランド自体にあまり耳馴染みがないかもしれない。
「ポラール・エレクトロはフィンランドの企業で、1977年に設立されました。1982年には、世界で初めてトレーニング用の心拍計モニターを開発していて、心拍トレーニング分野ではかなり早い段階から取り組んできた会社です。
それ以来、40年以上にわたって研究と分析を重ねながら、この分野をリードする製品を作り続けています」
昨今のエクササイズにおいて心拍計測は必要不可欠となっており、その先駆け的な存在ともいえるのがポラールということになるだろう。
実験を重ね、その知見を製品に落とし込んでいる
「製品の正確さと性能の高さ、優れた心拍数モニター機能は多くのトップアスリートや専門家に認められ、世界中で使われています。心拍数をベースにしたアルゴリズムを独自に開発しており、正しいデータ計測に基づいた情報を製品に生かしています」
正確な心拍計測というブランドの根幹を研ぎ澄ませながら、さまざまな分野に進出しており、目的や用途に応じた多様なウェアラブルデバイスを世に送り出している。
「心拍計測の精度と収集しているデータ量は、世界でも随一だと確信しております。プロのアスリートから一般のユーザーまで幅広いデータを保有しているので、高度な情報解析に基づいたデータが製品にもフィードバックされています」
左_ケース裏に心拍データを取得するPolar Elixir™ 心拍センサーを搭載。センサー自体の構造とアルゴリズムを改良することで光漏れが最小限に抑えられ、腕の動きによる誤差も大幅に軽減。右_日常使用時でも、画面上に現在の心拍データを表示することができる
そのなかでアウトドアスポーツに特化したモデルが、「Grit X2 Pro」の2モデルだ。近年、日本でも登山やハイクに加え、トレイルランやバックカントリースキーなど多様なアウトドアアクティビティが広がりを見せており、それに伴って高品質なアウトドアウォッチへのニーズも高まっている。
「高品質なアウトドア用スマートウォッチに求められる要素を、高いレベルで形にしたのが今回のモデルです。前モデルからの進化版ではありますが、多くの点で性能が向上しています。
たとえば、長時間の屋外使用に対応するバッテリー性能や、屋外でも視認性の高いディスプレイ。さらに、インターネットに接続できない環境でも使えるオフラインマップを内蔵しています。
加えて、軽量で高性能なチタンモデルを新たにラインナップし、ミルスペックにも準拠しました」
左から、「内蔵オフラインマップ画面」「低酸素トレーニングや高地トレーニングで役立つ血中酸素レベル計測表示」「標高プロファイルの表示」と、多彩な機能を装備する。有機ELディスプレイによって屋外視認性も確保
今回のモデルで注力したのは、オフラインマップの内蔵だという。
「このシリーズでは初めての搭載になるのですが、GPSの位置情報をもとに、正確な現在地をオフラインマップ上に表示できるようになりました。つまり、インターネットに接続できない環境でも、正確な地図情報をもとに行動できる点が大きな特長です。
近年は、道なき道を進むようなアウトドアアクティビティも増えており、オフラインマップを使ったルートナビゲーションは、そうしたシーンでも非常に有効だと考えています」
オフラインマップと、本モデルが搭載する異なる周波数帯の信号に対応したデュアルバンドGPSの組み合わせにより、高い建物、森林地帯、その他の不利な環境下にあってもスピーディーに補正を行って、位置を正確に把握できるわけだ。

ミルスペック準拠が支える、確かなタフネス

機能も見た目もタフネス
本作の大きな特長のひとつが、米国防衛装備品にも求められるミルスペックへの準拠だ。ミリタリーギアに関心のある人であれば、その基準がいかに厳格なものかは理解できるだろう。一般的なアウトドアウォッチと比べても、高い信頼性を備えている点は注目に値する。
「米国防衛装備品に求められる最新の基準『MIL-STD 810H』では、高・低気圧や高・低温への暴露、浸食、腐食など、非常に厳しい条件下でも製品が十分に耐えられることが求められます。
高性能なタフウォッチを実現するうえで、ミルスペックへの対応は欠かせない要素です。前モデル『Grit X』でも対応していましたが、本作では本体がアップデートされたことに加え、基準そのものも時代とともに引き上げられており、それを満たすためには多くの試行錯誤がありました」
実際のテストでは、急激な高低差による気圧変化にも対応できることが確認されている。気温についても、灼熱環境から氷点下までを想定した試験が行われており、-20℃〜+50℃という幅広い温度帯でも安定した動作を維持する。
さらに、湿度や耐衝撃、腐食といった項目においてもミルスペックを満たしており、過酷なアウトドアフィールドでも信頼できる性能を発揮してくれる。
「塩水腐食に対する耐性も高く、海辺での使用にも対応しています。ビーチリゾートなどのシーンでも活躍してくれるはずです」
山やフィールドでのハードなアウトドアスポーツはもちろん、海のリゾートシーンまで幅広く対応できる点も、本作の大きな魅力といえるだろう。

北欧デザインとポラールの独自性

スマートウォッチにおける差別化という観点でいえば、やはりデザイン性についても触れなければならないだろう。
ワンタッチで付け替え可能なリストベルト。「Grit X2 Pro Titan」には、右のシリコン製に加えて、レザー製も付属。別売りのベルトに付け替えもできる
「世界3大デザインアワードのひとつともいわれている“iF デザインアワード2025”を受賞している点にも触れたいです。ベゼルの凹凸やケース全体の立体感など、腕時計としての魅力を表現しながら、着用感にも優れるケース厚を実現しています」
有機ELディスプレイの表面には、高級時計にも使用される硬度の高いサファイアガラスを採用しており、質感の高さも魅力といえる。
さらに、チタンモデルでは、レザーリストバンドを付属している。ベルトの付け替えなど、装飾品としての魅力も高めており、スマートウォッチという観点を超えて、腕時計ファンの心もつかめる仕上がりとなっている。
最後に、ひと推ししたいポイントを友枝さんに聞いてみた。
「年々向上しているバッテリー性能には、ご注目いただきたいところです。長時間屋外にいるアウトドアシーンでは特に欠かせないものだと思います」
肝心のバッテリー性能だが、運動計測時は、デュアルバンドGPS+常時心拍計測モードで最長43時間、省電力モードで最長140時間、スマートウォッチモードでは最長10日間という高性能を誇っている。さらにUSB-Cケーブルによる高速充電が可能なのもポイントだ。
「私見ですが、やはり雪国であるフィンランドのモデルなので、バッテリー自体が寒さに強いと感じています。フィンランドに出張で訪れた際も、低気温のなか、他社製品のバッテリーが駆動しなくなっても、ポラールのデバイスだけはバッテリーが駆動したという経験もありました」
その後リリースされたモデルでは、バッテリー交換が可能なものも登場している。続いて、自社製OSを装備している点も強調してくれた。
「長年の心拍計測で培った独自開発のアルゴリズムによるOSを備えているのが、ポラールの誠実さでもあります。スポーツ計測機能や睡眠時の計測機能については、ライセンスを他社にも開放しているというのも、リーディングメーカーならではでしょう」
アウトドアアクティビティに寄り添いながら、よりよいデバイスを提供していくというポラール・エレクトロ社の使命が存分に感じられるアウトドアウォッチ「Grit X2 Pro」。スマートウォッチ選びに迷ったら、信頼度の高いタフネスに身を預けてみてもいいかもしれない。

Text by Masashi Takamura

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