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シャンプー一本でヘアケアが完結:オーガニックシャンプーの先駆け「uruotte」の魅力

2025.02.02
ヘアケアへの意識が高まったことにより、近年、シャンプーは機能性や成分などで多様化を続けている。なかでもオーガニックシャンプーは年々市場規模を拡大中だ。
今回は黎明期の2005年からオーガニックシャンプー「uruotte」を手掛けてきた株式会社クィーンの代表取締役・笹川直子氏に、ブランドの理念やオーガニックシャンプーの利点を聞いた。

PROFILE

笹川 直子(ささがわ なおこ)

株式会社クィーン 代表取締役

オーガニックだからこそ自然の揺らぎも大切にする

今でこそ活況のオーガニックシャンプー市場だが、uruotteが誕生した2005年以前は、その言葉すら一般的ではなく、環境問題や健康問題に敏感なナチュラリストを中心に支持を集めている状況だった。
「私が幼少期の’70年代は、公害が社会問題となり、化学物質や食事に敏感になっている方も多い時代でした。母も自然食や石鹸シャンプーを使うナチュラル思考で、子どもの頃からオーガニックが身近な存在でした。
ただ、石鹸シャンプーは使用感が悪く、年頃には市販のおしゃれなものを楽しみたいと思っていましたし、また子どもが生まれてからは、やっぱり家族には安心安全なものを使いたいと思うようになりました。
そこで、使い心地がよく、肌にもやさしいシャンプーを調べてみたところ、アミノ酸系シャンプーが肌に良いということがわかりました。ただ、当時は市場に出たてのタイミングで、1本1万円ぐらいする高額な商品でした。だったら自分が欲しいシャンプーを作ってみようと思いたち、uruotteをスタートしました」
自分が欲しいものだからこそ、オーガニック成分はもとより、原料の質にもこだわり、価格も手が届きやすいものにする。それが笹川氏が作り出したシャンプーだった。
使用するアミノ酸系洗浄成分は保湿力が高いハイグレードのものを採用。キー成分となるホホバオイルは有機栽培のホホバから低温圧搾法で抽出した良質なものを使用している。
「ブランド設立当初は一般的なホホバオイルを使っていたのですが、あるとき有機栽培のオイルに変更したところ、保湿力が高まった感じがしたんです。
これは体感としての話で、科学的なデータはありませんが、とはいえ同じ成分であれば化学記号などは同じはずなのに、その年の天候によって、香りなどに多少の揺らぎが出てくるんですね。
私たちは自然界には数値だけでは測れないものがあって、その若干のブレ、遊びの部分が大切だと考えています」

オーガニック成分を最大限に生かす技術力

uruotteでは良質なオーガニック原料を使うだけでなく、機能性を高めるために化学者と共に商品開発を行っている。
「どんな原料を使い、どんな配合にすればより効果が得られるかを化学的に検証しています。たとえば、ツヤの度合いを明確にする場合、それにはとても幅があります。人によってはサロン帰りのツルツル感を期待される方もいますし、オイルのようなぬれ感をイメージする人もいます。
オーガニックシャンプー1本では、そのようなツヤを出すことは難しいので、満足できずにオーガニックから離れていく方もいます。ただオーガニックというのは、医療でいうと西洋医療ではなく東洋医療の考え方に近く、ドラスティックな効果はないけれど、美髪の土台となる地肌を改善していくことでしていくことで、将来的に健康な髪につながるんですね。これがオーガニックシャンプーのもつ力なんです」

シャンプー1本で完結するから地肌にも地球にもやさしい

ブランド創設から20年。uruotteが今もこだわり続けているのは、バスタイムにオーガニックシャンプー1本で完結するというシンプルさだ。
スタイリングのためのアウトバストリートメントや、エイジングの悩みに対応したスカルプケア商品もラインナップしているものの、基本的にはシャンプー1本で十分だと笹川氏は語る。
「なぜコンディショナーやトリートメントを使っているか考えてみてください。結局シャンプーで油分を落としすぎているから、コンディショナーで補っているわけです。整髪料をガチガチにつけている方や、脂性の方はアミノ酸系シャンプーでは洗浄力が不足するかもしれませんが、一般的な髪質方はそこまで高い洗浄力は必要ないと思います。
一般的なシャンプーや、私が幼少期に使っていた石鹸シャンプーは実は想像以上に脱脂力が高いものになります。乾燥肌や敏感肌の方は特に洗浄力ではなく、うるおいを与えられるシャンプーを選んだ方が良いと思います。それでもやはり補いたいという方は、アウトバスで気になる部分だけ補うことをおすすめしています」
uruotteの定番アイテム「ナチュラルシャンプー ノーブルフラワー」250mL 3,300円(税込)
シャンプーだけでヘアケアが完結するもうひとつの利点は、環境への負荷が少ないことだ。
「サステナビリティという言葉が生まれる前から、さまざまな環境への配慮を行っています。
99%植物由来のuruotteのシャンプーは、生分解性が高く、排水で海や川を汚染することがありません。またコンディショナーを省くことで、使用する水や排水を1人当たり1日約12リットル(年間約4.4トン)削減することができます。
ほかにも詰め替え用の500mLパックに採用している『専用エコボトル』は、プラスチックゴミを90%削減する[1]など、さまざまな方法で自然にもやさしい商品を目指しています」
専用のエコボトル
2020年のリニューアルの際には、日本の植物を原料とした成分を加えることで、国内の環境課題にもアプローチしている。
「以前、奈良にある森野旧薬園という、薬草園に伺ったことがあるのですが、とても多くの植物が自生をしていて、日本の自然の豊かさに驚かされたんですね。歴史を紐解くと、日本人は古来より自然と共生して暮らしてきました。その精神性を見直してほしいというメッセージ性も込めて、日本の植物を採用することにしました」
その代表格が無香料シャンプーに使われている茶の実オイルだ。
ペットボトル飲料の普及や、自宅でお茶を飲む習慣が減ったことで、茶葉の出荷量は年々減少。後継者不足などもあり、耕作放棄された茶畑が全国で増えている。その耕作放棄地に手を入れ、採取された茶の実から圧搾されたオイルをuruotteは採用している。耕作放棄地だったため、長年農薬などが使われていないのも利点だ。
「豊かな自然は日本の資産でもあります。そんな自然に寄り添った商品づくりを続けていければと思っています」

日本のオーガニックシャンプーの先駆けともいえるuruotteが、今後どのようなオーガニックの世界を披露してくれるのか、楽しみにしたい。

《註》
[1]自社調べ

Text by Junko Hayashida

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