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竹の「繊維」が肌を変える! wood-nessが「CCメルティングクリーム」に込めた美容の可能性

2026.07.28
ベースメイクにスキンケア機能や多機能性が求められるなか、スキンケアブランドのwood-ness(ウッドネス)は、日本の竹から抽出したセルロースナノファイバー(CNF)を配合した「CCメルティングクリーム」を開発した。 植物のエキスではなく、竹の「繊維構造」を主成分に採用した理由はどこにあるのか。wood-nessを展開するラベン&コー株式会社代表取締役のエリーのりこさんに、竹由来ナノ繊維がもたらす機能性と、約4年を費やした開発の裏側を聞いた。

竹の「繊維」がもたらす“うるおいヴェール”の正体

「CCメルティングクリーム」の最大の特徴は、日本の竹から抽出したセルロースナノファイバー(CNF)を配合していることですが、数ある植物素材の中からなぜ竹に着目したのでしょうか。
もともとは、日本の山林や国土の課題解決につながる素材を探していました。そこで目を向けたのが、放置竹林が社会課題となっている竹です。一方で、水分やミネラル、シリカを豊富に含むことから、美容素材としての可能性も見出し、最終的に鹿児島県薩摩郡産の竹を使った化粧品開発へとつながりました。
化粧品には植物由来成分がエキスとして配合されることが多いですが、あえて「繊維構造」に着目したのはなぜですか。
私たちが着目したのは、竹の繊維そのものが持つ物理的な構造です。竹の繊維は保湿性に加え、肌への親和性が高く、成分の密着度を高める特徴があります。そこでエキスを抽出するのではなく、竹をチップ化して取り出したナノレベルの繊維「セルロースナノファイバー(CNF)」を活用しました。単にCNFを配合するだけでなく、その特性を最大限に引き出す処方まで研究しています。
CNFを配合することで、CCクリームは肌にどのような効果をもたらすのでしょうか。
一番の特徴は、肌へのなじみの良さです。ナノレベルの微細な繊維であるCNFが肌のキメに密着し、竹由来の繊維が薄い膜を形成します。私たちはこれを独自の「うるおいヴェール」と呼んでいます。このヴェールが水分を保持し、艶のある肌へ導くとともに、乾燥などの外的刺激から肌を守る役割も果たします。

開発に約4年! 主成分としての高配合に立ちはだかった壁

竹のナノ繊維の特性を生かすため、処方にも相当こだわったそうですね。
はい。竹由来のCNFは、これまでも添加物として少量使われることはありました。しかし、私たちはCNFを主成分のひとつとして配合することに挑みました。少量なら他の成分とも混ざりますが、これまでにない量を配合した場合、どうなるかは未知の領域でした。
なぜそこまで高配合することにこだわったのでしょうか。
たくさん配合しなければ、竹の繊維本来の優れた効果を十分に得られないだろうと考えたからです。他社であれば「他のメイン成分があるから、竹は少しだけ配合すればいいだろう」と考えるかもしれません。しかし私たちはまったく逆の発想で、普段は裏方として扱われる竹の繊維を表舞台に引っ張り出し、主役として機能させたかったのです。
2021年の事業化から発売まで約4年を要したそうですが、開発ではどのような課題がありましたか。
とにかく「混ざらない」ことでした。CNFの配合量が多いため、他の美容成分と混ざりにくく、すぐに分離してしまいます。テクスチャーを安定させながら、竹のナノ繊維をどう肌へ届けるか。その処方を確立するまでに約4年を要しました。

なぜ「CCクリーム」なのか? 繊維の特性を生かすテクスチャー

CNFを配合するアイテムとして、最初に発売されたのは化粧水でした。その後基礎化粧品ではなく「CCクリーム」を選んだのはなぜでしょうか。
実は、最初の構想から作りたかったのはこのCCクリームだったんです。なぜCCクリームにこだわったかというと、竹の繊維の良さをもっとも表現できるのが、この滑らかなクリーム状のテクスチャーだったからです。
厚みのある質感ながら、肌にのせると滑らかに密着する
「繊維の良さを表現できる」とは、どういうことでしょうか。
コットンなどの繊維を思い浮かべていただくと分かりやすいのですが、水分を含んだ繊維は、水が抜けて乾いていくとキュッと縮みますよね。それと同じ現象が肌の上でも起きます。肌に伸ばした瞬間はバームのように滑らかで伸びが良いのですが、時間が経って水分が蒸発してくると、繊維が引き締まって肌にピタッと密着してくれます。この時間差による密着感と引き締め効果は、クリームという形状でなければ表現できませんでした。
竹由来セルロースナノファイバー(CNF)を配合した「CCメルティングクリーム」。自然なトーンアップとスキンケアを両立する。3,960円(税込)
日焼け止め、化粧下地、カラーコントロールの3つの機能を持たせたのにも理由があったのでしょうか。
お客様に毎日使っていただき、竹の「うるおいヴェール」の効果を日中も実感してほしかったからです。そのため、スキンケア発想でありながら、日中使いやすいよう自然な色味を加えました。ただ色を加えたことで成分が混ざりにくくなり、処方開発の難易度はさらに上がりました。それでも日中用保湿クリームとして、自然なトーンアップもかなうマルチユースなアイテムを目指し、自然由来指数99%・SPF33を実現しました。
竹のナノ繊維によりうるおいのある肌へと導く
実際に使用したお客様からは、どのような反応がありましたか。
「自分の肌のように自然なのに艶が出る」「まったく重たくない」といった声を多くいただいています。色で隠すのではなく、キメを整えて自然な透明感を引き出す設計のため、どんな肌色にもなじみます。また、白檀とゼラニウムの香りや、竹由来という素材への安心感も好評です。

未利用資源の活用とジェンダーレスな広がり

「CCメルティングクリーム」には、竹以外にも収穫時に廃棄されるイチゴの花や幼熟なキウイ由来の成分が配合されていますね。
はい。未利用資源を活用しているのは、サステナブルだからという理由だけではありません。イチゴの花由来の成分は肌に艶を与え、キウイ由来の成分は日焼けによるシミやそばかすを防ぐなど、それぞれ機能性にも着目しています。さらに植物由来の人型セラミドなども配合し、実感・機能・思想が実現する化粧品を目指しました。
環境への配慮はパッケージにも反映されています。
容器にはリサイクル性の高いアルミニウムを採用し、ラベルや化粧箱にも再生紙やバガスなど環境配慮素材を使用しています。製品だけでなく、パッケージまで含めてブランドの思想を表現しています。
ナチュラルな肌感に仕上がるジェンダーレスなアイテムになっている
年齢や性別、肌色を問わず使いやすい設計とのことですが、今後の展望を教えてください。
ナチュラル市場が拡大する一方、「やさしい」や「オーガニック」で止まってはいけないと考えています。これからも竹という日本固有の素材の可能性を追求し、肌の基礎力を根本から整えるスキンケアを届けていきたいと考えています。
色で肌を覆い隠すのではなく、竹由来のナノ繊維で肌を整える。wood-nessの「CCメルティングクリーム」には、そんな新しい発想が込められている。未利用資源である竹を機能性を持つスキンケアアイテムへと変換する挑戦は、化粧品の可能性を広げるだけでなく、素材との向き合い方にも新たな視点を与えてくれる。

PROFILE

エリー のりこ(えりー のりこ)

ラベン&コー株式会社
代表取締役

Text by Junko Hayashida

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