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2024.02.06

インフルエンサーの古着が購入できる、今話題のフリマサービス「pickyou」

古着市場が拡大するとともに、さまざまなフリマサービスも展開されているが、インフルエンサーにフォーカスしたサービスをスタートして注目を集めているのが、株式会社ピックユーが運営している「pickyou」だ。
同フリマサービスでは、インスタグラムで活動しているモデルなどのインフルエンサーが出品者となっており、購入者は自身が憧れている人やスタイルの古着を手に入れることができる。
また、インフルエンサー側に対しては、出品作業における手間が大幅に簡略化されるというメリットを提供。さらに、インフルエンサーが着用したという付加価値を古着の金額に反映させられるため、人気ブランドに限らずさまざまなアイテムを、既存のフリマサービス以上に魅力的な価格で販売することも可能になっているという。
そこで今回、同社の代表を務める冨田理央さんと、共同創業者で取締役を務め、自身もアーティストとして活動している河合航大さんに、サービスの概要や既存のフリマサービスとの違い、今後の展開などについて話を伺った。

インフルエンサーから古着を購入するフリマサービス

はじめに、「pickyou」をスタートすることになった経緯について教えてください。
冨田もともとは、私が大学4年生のときにインフルエンサーという個人に特化した「pickyou」の元になるフリマサービスを立ち上げました。
私自身「インフルエンサーから古着を購入する」ことに魅力を感じており、実体験としてもあったのです。
その際、インスタグラム上でインフルエンサーから古着を購入する場合は、対面やインスタグラム上でやりとりが行われており、非効率で不便だと感じていました。また、それは出品者側であるインフルエンサーにも共通して言えることでした。
そこで、「もっと簡単にデジタルで置き換えられるのではないか」と思い、高校の同級生だった河合と一緒に「インフルエンサーから古着を購入できるフリマサービス」の可能性を探りました。
すると、海外でも同様のサービス事例があることや、周囲にインタビュー調査をした結果、日本国内でも需要が見込めるという考えに至り、2022年に起業しました。

「pickyou」の仕組みとは

出品者や購入者のメリットなど、これまでのフリマサービスとの違いについて教えてください。
冨田出品者であるインフルエンサーは、出品する古着を弊社の物流センターに発送していただき、その後に商品の説明文と価格、着画写真を登録するだけで、簡単に出品することができます
既存のフリマサービスで対応する必要があった、購入希望者への対応や発送業務などの負担が一切ありません。これまでは、出品者の工数が15前後ほどあったと考えられますが、それが5分の1程度まで削減できます。
加えて、いわゆるノーブランドの古着は他のフリマや古着屋では値段がつかなかったり、非常に安い価格になったりするケースも多いですが、「pickyou」では「インフルエンサーが着用した一点もの」という付加価値があることから、魅力的な価格で販売することも可能で、出品者にとって金銭的メリットも大きいと言えます。
河合「pickyou」上にインフルエンサー個人のページがあることによって、購入者は自分が知り得ないブランドを知る機会にもなります。洋服好きなユーザーにとってはインフルエンサーのスタイルから新しいブランドを知ることもできます。
「pickyou」というプラットフォームを通して「こんな人もいるんだ」「こんなファッションもあるんだ」と、人を通して自分の好きなスタイルを見つけられることも、サービスの特長として大きいと思います。
冨田また、購入者が欲しい商品を「pickyou」上で購入し、代金を支払った後は、弊社の物流センターから商品を発送します。そのため、何か問題が起きた場合にユーザー同士でのやりとりが発生しません。
さらに、最短当日発送が可能なので、欲しい古着をすぐに手に入れることができます。
このように、弊社が全プロセスの顧客対応を行うことで、合理的なプロセスでサービスを提供することが可能です。
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