両社が協業を決定した背景には、それぞれの知見を活用した製品開発を目指すとともに、アシストスーツ市場の課題を解決する目的があったという。
そこで今回、株式会社イノフィスの取締役 依田大さんに、そもそもアシストスーツとはどのようなものなのか、協業の経緯、「マッスルスーツSoft-Light」の開発エピソード、今後の展開などを伺った。
介護業界が抱える「腰痛」からスタートしたアシストスーツの開発
イノフィスは「生きている限り自立した生活を実現する」ことをミッションとしている東京理科大学発のベンチャー企業だ。2013年に、同大学工学部機械工学科教授・小林宏さんによって創業された。「小林は介護業界で働く職員さんが、腰の負担が大きいことで休職や離職をせざるを得ない状況を目の当たりにしました。それがきっかけとなり、腰をサポートして負担を和らげる装着具を開発し始めることになったのです。
弊社のアシストスーツである『マッスルスーツ』は、2014年から製品化を開始し、現在で6代目になります。特に皆さまから注目いただくようになったのは、2019年11月に発売した『マッスルスーツEvery』からで、現在のシリーズ累計の出荷台数は2万台を突破しております。