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2023.02.14

日本から世界へ! 「アシックス」スケートボードラインのスゴさとは?

スケートボードの技術を大きく左右するスケートボードシューズ(以下、スケシュー)。日本人特有の甲高幅広の足型のスケーターは自分の足にフィットするスケシューを探すのに苦労していた。
そんな中、アシックスからスケートボードラインが立ち上がった。今回はアシックススケートボーディングプロチームでプロデューサーを務める岡田晋さんと、アシックススケートボーディングプロチームのライダーである榊原佳耶さんにアシックススケートボーディングのテクノロジーの高さと今後の展開を語ってもらった。

常識を覆すほどの履きやすさは日本ブランドならでは

2020年にアシックススケートボードラインが立ち上がるまで、スケシュー業界は海外ブランドがイニシアティブを握っていた。そんな状況を岡田さんは客観的に見ていたという。
「当時はそれが常識。そういうもんだという認識でした。そんな中90年代後半に当時のレジェンドスケーター、江川芳文さんが『ミズノ』から共同開発でシグネチャーモデルを出したのが、日本メーカーが作るスケシューのはしりになっていました。
しかし、その流れも国内流通だけでした。そこから時を経て、今回アシックススケートボードラインが立ち上がり、世界を見据えて動いているのは、本当に新しいカタチだと思います」
今回は岡田晋さんと榊原佳耶さんのトークセッション。現在はアシックススケートボーディングプロチームのプロデューサーと、ライダーとしての関係ではあるが、スケーターとして志は同じだ
今回は岡田晋さんと榊原佳耶さんのトークセッション。現在はアシックススケートボーディングプロチームのプロデューサーと、ライダーとしての関係ではあるが、スケーターとして志は同じだ
アシックススケートボーディングプロチームでライダーとして活躍する榊原佳耶さんは、アシックスのイメージについてこう語ってくれた。
「アシックスのイメージは、申し訳ないですけど学校で使っていた“体育館履き”(笑)。だけど、実際にアシックスから話が来てシューズを履いてみたら、本当に日本人の足にフィットするんだな、というのが第一印象でした。
自分は足型が扁平足で幅広なので、海外ブランドのスケシューだと少し幅が狭くて、窮屈なのですが、アシックススケートボーディングのスケシューは、しっかり幅も合うしフィットするんですよ」
サイズ感や足型に関しては多くの日本人ランナーたちの足を支えてきたアシックスの実績や経験値が生きている。岡田さんもアシックスのスケシューに足を通したときの最初の感動をこう語る。
最近では、海外のスケートボードシーンでもアシックスを履く人が増えたという。それはプロデューサーの岡田晋さんの尽力や、榊原佳耶さんのプロモーションのたまものでもある
最近では、海外のスケートボードシーンでもアシックスを履く人が増えたという。それはプロデューサーの岡田晋さんの尽力や、榊原佳耶さんのプロモーションのたまものでもある
「これまでさまざまなスケシューを履いてきましたし、それぞれの良さも知っていますが、忖度抜き、お世辞抜きにして、アシックスのスケシューは断トツで履きやすかったです。自分が思っていた“履きやすさ”の基準を根底から覆されるぐらいの衝撃でした」

かゆいところまで手が届く、そんな繊細さも魅力

アシックススケートボーディングのスケシューは、かかと部にGELテクノロジーを内蔵し、クッション性を備えるなど、一般的なシューズにも搭載されるテクノロジーを使っているが、そのテクノロジーに関しても、岡田さんには思うところがあるという。
「アシックススケートボーディングのスケシューは、そこまでテクノロジー感を押し出していないけれど、しっかり考えて作られていることがすスゴイと思います。
グリッチョ(スケーターの間では足首の捻挫を“グリッチョ”と呼ぶ)が起こりにくいように、ソールの角度が平らではなく少し内側に傾いていたり、シュータンがズレないようにシューズ本体とゴムで繋がっていたり」
アシックススケートボーディングプロチームのライダー、榊原さんはソールの柔らかさが絶妙だと絶賛するとともに、新たな試みを始めているそう。
「これまでのスケシューは、最初にレンジでチンしてソールを柔らかくしてから履いていましたが、この『CLASSIC TEMPO PRO(クラシック テンポ プロ)』は最初からソールが柔らかいので、レンチンせずに履けるのがスゴイです。
クラシックなバスケットボールシューズをスケボー仕様にアップデートした「クラシック テンポ プロ」。中敷きはスケートボード競技の動作分析から、内側と外側で異硬度設計にし、パンチングの穴を設けることで内重心を促す仕様に。1万1,550円(税込)
クラシックなバスケットボールシューズをスケボー仕様にアップデートした「クラシック テンポ プロ」。中敷きはスケートボード競技の動作分析から、内側と外側で異硬度設計にし、パンチングの穴を設けることで内重心を促す仕様に。1万1,550円(税込)
シューズ本体とシュータンを繋ぐエラスティックバンドを搭載し、プレー中のシューズ内部の足ズレを軽減する
シューズ本体とシュータンを繋ぐエラスティックバンドを搭載し、プレー中のシューズ内部の足ズレを軽減する
最近はスケシューではない、アシックスのスニーカーで滑ることに挑戦しています。調子が良かったのがアシックスのフットサルシューズ。SNSなどで海外のライダーがランニングシューズで滑っていたのを見て、今度はそれも試してみたいと思いました」
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