1947年にアメリカのボストンで誕生した「
’47(フォーティセブン)」。現在は競合ひしめくキャップブランドの中で確かな存在感を放っている。MLBのボストン・レッドソックスの本拠地であるフェンウェイパーク、その付近でのワゴン販売から始まったブランドが、どのようにしてMLBの公式ライセンシーにまで成長したのか。意外と知られていない’47の歴史を振り返るとともに、展開モデルの紹介や若者に支持されていった理由を、’47のブランド統括責任者の伊達泰三さんに伺ってきた。
イタリア移民の双子によるペナント売りからスタート
「’47のストーリーは、イタリアから移民としてアメリカに渡ってきたアーサー&ヘンリー・ディアンジェロという双子の兄弟によって紡ぎ出されました」イタリア移民の兄弟は最初、ボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイパーク周辺で新聞を販売して生活費を稼いでいたという。
「1946年にレッドソックスが久々にMLBのアメリカンリーグで優勝したときに、大きなチャンピオンフラッグが掲げられます。そのフラッグを売ったら商売になるかもしれないと踏んだ双子の兄弟は、翌年の1947年に’47の前身となる『ツインズ エンタープライズ』という会社を 設立して、ペナントを売り始めます。