ファッションの歴史を振り返ると、その当時は好ましいファッションとして流行したが、価値観の変化や新たな知識や技術の更新によって「環境に悪い」「差別的である」「健康被害がある」など、様々な理由から「身につけるべきではない」とされたものが多数存在する。
そうした、現代の価値観では忌避されがちなファッションに関する素材から資料までを集めた展示で、注目を集めているのがアクセサリーミュージアムで開催中の
「いけないのファッション展」だ。
同展は、「毒で光るガラス、人型のアクセサリー、生き物たちの毛皮。みんなみんな文化的でオシャレだった。」というフライヤーのメッセージに象徴されるように、現代的な視点で「いけないのファッション」を単に否定するのではなく、来場者自身に考えてもらうことを促す展示となっている。
今回、同展を担当した同館の学芸員・北村理沙子さんに、企画の成り立ちから展示に込めた想いまで聞いた。
今回、「いけないのファッション展」を開催することになった経緯について教えてください。
当館は、常設展や企画展を行うとともに、修理工房で「コスチュームジュエリー」の修理やリメイクをお受けしています。その際、現代では使えない素材が含まれているケースがあるんですね。この記事は会員限定です。
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