2017年に“今までの100年とこれからの100年を紡ぐ服”というブランドコンセプトのもとニューヨークを拠点に立ち上げた
TANAKA(タナカ)。環境に配慮したモノづくりや日本の伝統的な技術を取り入れつつ、デザインとサステナビリティの両立を目指す、TANAKAのデザイナーであり、ファウンダーでもあるタナカサヨリさんに、同ブランドが考える長く愛される服について伺ってきた。
必然だったニューヨークを拠点としたブランド立ち上げ
洋画家であり、着物のテキスタイルデザイナーだった父の影響から服に興味を持ち始めたというタナカさん。服に目覚めたきっかけについてこう語る。「実家の離れに父のアトリエがありました。そこには絵画の画集やテキスタイルに関する資料などがたくさんあり、それらを見ているうちに、漠然とアートやファッションに興味を持ち始め、物心ついた頃から服が好きになっていました」
新潟という自然豊かな地で生まれたことや、祖父が造園家だったことも多大な影響を与えている。
「実家の庭は祖父の仕事柄、日本庭園で使う大きな石や植物がたくさんありましたし、新潟の空の色や自然や四季の豊かさなどを感じることで培ったのは、自然に勝る美しいものはないということでし た」