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2023.06.16

「令和の草鞋(わらじ)」ビーガンロープサンダル「BOHONOMAD (ボホノマド)」

サステナブルでエコフレンドリーな、環境に負荷をかけないアイテムを選ぶことがスタンダードになってきた昨今。トルコ発の「ビーガンロープサンダル」「BOHONOMAD(ボホノマド)」を紹介したい。知れば知るほどこの夏のワードローブに加えたくなるブランドだと思う。今回は株式会社ベネクシー マーケティング部長でバイヤーも務める白鳥学さんに、環境や、生産背景、デザイン、そして驚きの履き心地のことまでいろいろとお話を伺った。

ブランド名はボヘミアン+ノマド

「まずブランド名の由来からお話しさせていただくと『BOHONOMAD(ボホノマド)』は『ボヘミアンノマド』の略で、ボヘミアン=放浪的な生活をする人たち+ノマド=遊牧民、というイメージが合わさった造語となっています。ブランドスタートは2015年で、トルコの郊外のエーゲ海が近く、オリーブ畑が広がっている、のどかなところでつくられています。
この『ビーガンロープサンダル』はリサイクル可能なポリプロピレン素材でつくられており、アウトソールも天然ゴムを使用し、レザーなど、動物性のものはいっさい使わないというサステナブルなアイテムです。
こだわりのポイントがもう1つあり、BOHONOMADのサンダルはすべてハンドメイドでつくられています。ポリプロピレンのロープに熱したコテと接着剤のみを使用して1足、1足手作業でつくっています」
BOHONOMADの工場風景
BOHONOMADの工場風景

BOHONOMAD誕生のヒントはメキシコの山岳民族にあった

このビーガンロープサンダル、他ではあまり見たことのないようなデザインだが、なにかデザインソースのようなものが存在するのか、そのあたりのお話を聞いていこう。
「デザインのヒントとなったのは、メキシコの伝統的な履きもので『ワラチェ』というものがあるのですが、これは動物の革や木の皮でできているもので、そこからインスパイアされてBOHONOMADのデザインワークに活かされています。
このワラチェはチワワ地方で山道を走る民族として知られている『ララムリ』もしくは『タラフマラ』という山岳民族が履いていて、狩りや生活のために山道を走ることに適した履き物です」

BOHONOMADの定番的な型

まずはBOHONOMADメンズの基本アイテムを紹介してもらおう。
「『BODRUM(ボドルム)』という定番中の定番で、ブランドの中で一番スタンダードなアイテムです。裸足はもちろん、靴下の状態でも履けるスライドタイプのモデルで、全11色を展開中です。そのうちBlack、Gray、Khaki、Beige、White、Navyの6色がメンズサイズも展開しています」
「次は『HAWAII(ハワイ)』という親指を通すトングタイプのモデルです。『BODRUM』に比べて使っているロープの量が少ないのですが、甲を斜めに走るロープが足をしっかりとホールドしてくれます。足幅が広い方にはこのモデルがおすすめです。全9色展開で、こちらもメンズサイズ展開はBlack、Gray、Khaki、Beigeの4色です」
「続いては『CAPEPOINT(ケープポイント)』という6組のロープを使ったモデルです。ポリプロピレンの発色の美しさが感じられる点が人気の理由で、親指をフックするトングタイプに、甲を包むようなデザインでホールド力もあります。色はBlack、White、Beigeの3色展開でアッパー部分の6色のロープの色は統一です」

ポリプロピレンという素材の可能性

ポリプロピレンのロープというと少し敬遠してしまうのは、見た目の雰囲気でくい込んだり、擦れたりして痛いのではないかと思うことが多いのだろう。しかし実際は履き心地や肌触りはかなりソフトな印象を受ける。フィッティング感はどうなのかを伺ってみよう。
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