「お、ねだん以上。」でお馴染みのニトリグループが、ファッションブランドを手掛けているのはご存知だろうか。その名も「N+(Nプラス)」。ショッピングモールを中心に展開しており、40代以上の大人の女性をターゲットにしている。 ホームページにアクセスすると、カラフルなコーディネートが目に飛び込んでくる。ピンクや水色など鮮やかな色合いが気持ちを昂らせてくれるが、着るのがちょっと恥ずかしいと感じる人もいるかもしれない。むしろそこが狙いだと、株式会社Nプラスの代表である高橋陵さんは語る。
なぜニトリがファッション業界に参入したのか、多色展開する意図はどこにあるのか。これまで語られてこなかったブランドの裏話を深掘りした。すると、そこには若い頃に楽しんだファッションを何歳になっても楽しんでほしいという強い思いが隠されていた。
PROFILE|プロフィール

高橋 陵(たかはし りょう)
1997年株式会社ニトリ入社
2020年より株式会社Nプラス代表取締役社長
2023年より株式会社ニトリホールディングス執行役員
人々の暮らしのすべてを支える
ファッション業界に参入することになった経緯を教えてください。
ニトリグループの原点は、似鳥昭雄会長が偶然のように参加したアメリカのチェーンストア視察で得た、「日本の人々の住まいを豊かにしたい」という強烈な想いから生まれたロマン(志)です。ニトリが目指す「豊かさ」を実感し全員でロマンを共有するため、いまでも毎年1000名以上の従業員が研修でアメリカに行き、インテリアショップやモデルホームなどの視察を続けています。