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ZOZO NEXT・東京大学・細尾の共同プロジェクトによる作品展示会"Ambient Weaving Collection --環境と織物"、「重なり」がキーワードとなった新作の織物とは

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ZOZO NEXT・東京大学・細尾による共同研究プロジェクトの作品展示イベント“Ambient Weaving Collection --環境と織物”が、8月1日(火)から8月7日(月)までの7日間、東京・丸の内にあるツーリスト・コミュニケーション・センター「Have a Nice TOKYO!」にて開催される。
今回の展示会では、過去の成果展示である“Ambient Weaving Collection --環境と織物”から2作品と、R&Dのシーズのプロトタイプ群「Woven Prototypes」から6作品を一般初公開する。
「Woven Prototypes」の新作織物とはどのようなものなのか。ZOZO NEXTでこのプロジェクトを担当する中丸氏、佐々木氏、高野氏に話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
中丸 啓(なかまる さとし)

2019年、株式会社ZOZOテクノロジーズ(現・株式会社ZOZO NEXT)入社。新規技術開発とその事業化を担うMATRIX IoT/Textile部門にてディレクターを務める。博士(政策・メディア)。柔らかな機能性素材やデバイスの開発とそれらを活用したインタラクション・UX設計を専門とする。スマートテキスタイルの研究開発や事業化に従事。ACM DIS 2019 Best Paper, Ars Electronica Festival Starts Prize Honorary mention などを受賞

PROFILE|プロフィール
佐々木 伽耶人(ささき かやと)

制作会社での広告プロモーションを中心に体験型インスタレーションやインタラクティブコンテンツ、Web制作などのディレクション経験を経て、2022年に株式会社ZOZO NEXTに入社。スマートテキスタイルの研究開発や事業化を行うIoT/Textileチームにて新規テキスタイルの開発やプロジェクトの進行補佐に従事。

PROFILE|プロフィール
高野 幹(たかの もとき)

デバイスエンジニア。2022年、株式会社ZOZO NEXT入社。スマートテキスタイルやデバイス技術に関する新規シーズ技術の開発やそれらを用いたインタラクションの設計、新規事業化を行うMATRIX部門 IoT/Textileチームにて、回路設計や筐体設計、ハードウェア/ソフトウェア実装を担当。

新作は「重なり」がキーワードに

まずは、「Ambient Weaving Collection --環境と織物 (in Have a Nice TOKYO! )」について教えてください。
中丸この展示会では、海外展示会で注目を集めた「STARTS Prize 2022」栄誉賞受賞作品のうち2作品と、今回一般初公開となる新作6点の計8点を東京・丸の内にて展示します。
展示では、プロジェクトの概要が分かるようにプロセスを示すための参考資料や歴史に関するリサーチなどを紹介するエリアもあります。これにより、作品8点に加えてプロジェクト全体の概要も分かるような構成になっています。
ARS ELECTRONICA 2022からの展示に加えて、今回は新作も登場します。
中丸織物を通じて環境情報を表出したり、あるいは織物自体が環境の一部となるというAmbient Weavingのコンセプトは引き継いでいます。
新作は、「重なり」がキーワードになっています。技術的には、織り込む素材を多層に重ねたり、経糸と緯糸を特定の位置で重ねられるように織りや素材を工夫することで機能を実現しています。
また表現の点でも、織物自体を重ね合わせることで発色する作品や、織物を介して空間中に音や光を重ねることで新たな体験の創出を試みている作品もあります。
また、今回は織物の持つしなやかさを感じていただくため、曲面や動きをともなうような見せ方を工夫しています。
新作のWoven Prototypes(6作品)についての詳細や見せ方、表現部分などで意識した点について教えてください。
中丸「WP001 <Sounds>」は、新しい機能と織物らしい屈曲形状が特徴の織物です。この織物は圧電性を有する高分子フィルムの両面に電極を設けた素材を引き箔として織り込み、スピーカーとして機能します。
佐々木「WP002 <Optical Unveil>」は箔特殊で反射と干渉が同時に起こるため、入射光と見る方(観察者)の位置により見え方が変化する織物になっています。この素材にあわせて意匠自体を設計しています。
中丸偏光板とOPPテープで構成された箔が織り込まれることで色が表れる「WP003 <Layers>」は、効果的に色の変化が見えるように置き方と照明にこだわっています。
佐々木「WP004 <Pillars>」は、巻き取れる一枚の布から立体形状に変形可能な織物です。2種類の長さの靭性のあるカーボンバーが緯糸の一部に織り込まれています。
この織物には過去の作品系譜があります。最初の作品「Form」は乾燥すると硬くなり、水に触れると柔らかくなる特性がありました。続く「Memories of Flow」ではさらに硬くなるまでの時間を短縮し、より硬さ自体も向上させています。
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