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【連載インタビュー】ファッションは究極的に何をするべきなのか? デザイナー・丸山敬太が語るデジタルファッションの可能性

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デジタルファッションの時代」連載の第3回は、日本を代表するデザイナーの一人である丸山敬太さんにインタビューし、これまで取り組んできたデジタルファッションに関して伺いました。
丸山さんは自身のブランド「KEITAMARUYAMA」において、さまざまなデジタルファッションを制作しています。たとえば、2018年には『うたの☆プリンスさまっ♪』においてアイドル衣装のデザインを担当したほか、2020年には当媒体でも取材した着せ替えアプリ「ポケコロ」とのコラボレーションを実施するとともに、Rakuten Fashion Week TOKYOで初のデジタルショーも開催。2023年には株式会社BALと浴衣のバーチャル衣装を制作して注目を集めました。
これまでファッション業界で活躍してきた丸山さんは、どのような想いでデジタルファッションに取り組んでいるのでしょうか。リアルとデジタルに対する考え方から、デジタルファッションの制作エピソード、今後の展開までお届けします。

「KEITAMARUYAMA」がデジタルファッションに進出した理由

丸山さんは、「KEITAMARUYAMA」を通して、さまざまなデジタルファッションを制作されています。どのような経緯で、デジタルファッションに取り組むようになったのでしょうか。
実際のところを言うと、自分的には「ものすごくデジタルファッションをやりたい」とか「これからはデジタルの時代だから取り組もう」と思ったわけではありません。
他のお仕事と一緒で、お声がけいただいて「面白そうだな」と思ったから、やっています。
それを踏まえて、モノを作って消費していくことが本当に飽和状態になってきているなか、デジタルの世界は未知数で、可能性しかありません。これから、メタバースでみんながアバターを持つことがメジャーになっていけば、当然そこではさまざまなファッションが生まれますし、純度の高いデザインやクリエーションは、そうした世界においてみんなに伝わりやすいものだと考えています。

デジタルもリアルも根本は変わらない

デジタルなモノづくりに対して、当初はどのように考えていましたか。
僕自身は超アナログで、インターネットが存在する以前からデザイナーをしている人間ですから、最初はデジタルに対して苦手意識を持っていました。
ただ、デジタルに取り組んでいる方たちのお話を聞くと、すごくピンとくるというか、当然の流れだなと感じました。
昔は「アナログとデジタルがそれぞれ別のもの」と思っていたんですけど、アナログとデジタルが分かれているのではなく、実はアナログが進化していく過程でデジタルが登場するという「一本の線の中での進化なんだな」と、理解するようになりました。
それはやっぱりコラボなどを通してデジタルネイティブの人たちと仕事をするようになってから急速に理解ができるようになったと思います。彼らとの会話が割とスムーズだったのは、紙とペンで描いていたものをiPadに描くだけだったりとか、トワールの仮縫いもデジタルで作れたりとか、生身のアーティストにコスチュームをデザインして作ることと、アバターに向けて作ることも、ツールが違うだけだったからです。
僕にしてみれば、リアルとデジタル、どちらもリアル。実際にリアルな服を素材から作ることと、デジタルファッションを提供していくことは、デザイナーの仕事としてやることは変わりますけど、根本は変わらないなと思っていて、それがすごく面白いなと思います。
モノをクリエイトしている人間として、リアルとデジタルに関しては、取り組むことで印象が変わったというよりは、一周回って基本は変わらないんだなと実感しています。
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