2025.07.14MON
NEW 新コンテンツ追加
会員限定コンテンツが追加されました!
会員登録すると、特集記事の閲覧や限定イベントにご参加いただけます。

【リレーコラム】まぬけだわ(格好で本音が)完全にばれてる——DREAMS COME TRUE吉田美和の歌詞世界×ファッション試論(島袋海理)

リンクをコピーしました
※音声読み上げ機能はAI生成のため、
読み間違いが発生する場合があります。
PROFILE|プロフィール
島袋海理
島袋海理

名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程。専門は教育社会学,ジェンダー/セクシュアリティ研究。同性愛者へのインタビュー調査をもとに,若年同性愛者のセクシュアル・アイデンティティ形成に関する社会学的研究を行っている。論文に,「性的マイノリティに対する文部科学省による支援策の論理――性別違和と同性愛の相違点に着目して」(『ジェンダー研究』23号,2020年),「性の多様性教育実践をめぐる一考察――「性のグラデーション図」の三つの落とし穴に着目して」(『現代思想』50巻4号,2022年)などがある。

ファッションは自己表現のツールだという考えがある。自分がどのような人間なのかを他者に示すために,人は自分らしい恰好や自分の好きなファッションを身にまとう,というわけである。こうした考えの背後には,自分のファッションを決断する個人の意志がファッションの選定に先立って存在するという想定があるように思われる。
本稿はこうした想定とは異なる,新たなファッション像について考えてみたい。題材として取り上げるのは,1989年にメジャーデビューし,これまで数多くの曲を世に送り出してきたDREAMS COME TRUEが1990年にリリースした「Ring! Ring! Ring!」である。DREAMS COME TRUEのすべての楽曲の作詞はボーカルの吉田美和によって手掛けられている。
本稿は「Ring! Ring! Ring!」を題材として吉田美和の歌詞世界をファッションの情報に着目して読み解いていきたい1。 
Ring! Ring! Ring!の1番は,「“近くにいるから”と ヤツの誘い」を受けた主人公2が「しょうがないから行ってあげる」(LO, 20)とあまり乗り気ではないように振る舞いながら支度をするというものである。

この記事は会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
会員登録でできること
  • 会員限定記事の閲覧、
    音声読み上げ機能が利用可能
  • お気に入り保存、
    閲覧履歴表示が無制限
  • 会員限定のイベント参加
  • メールマガジン配信で
    最新情報をGET
この記事をシェアする
リンクをコピーしました
CONTACTお問い合わせフォーム
ご質問やご要望がございましたら、以下のフォームに詳細をご記入ください。
お問い合わせ項目必須