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“圧倒的に涼しい日傘”を実現! エスタ「断熱パラソル」は何がすごいのか

2025.03.14
年々厳しくなる日本の夏に対応すべく、需要が拡大している暑さ対策グッズ。クールタオルやハンディ扇風機など多様なアイテムが誕生するなか、日傘の効果が再認識され、男女問わず利用者が増加傾向にある。
近年の技術革新により、日傘の機能はどんどん高まっている。ムーンバット株式会社が展開する日傘「断熱パラソル」もそのひとつだ。2021年にテスト販売をスタートして以来、数々の進化を遂げている。
一体どんな機能が備わったアイテムなのか。同社の鈴木さんに、断熱パラソルの特徴や機能性について伺った。

“遮熱”と“断熱”の違いとは?

断熱パラソルは、“涼しさ”にフォーカスして開発された日傘だ。遮熱・断熱の機能を備えており、一級遮光生地(遮光率が99.99%以上の生地)を使用した日傘よりも、体感温度を約2度下げられるという。では、そもそも「遮熱」と「断熱」は何が違うのだろうか。
「遮熱とは、『直射日光に含まれる熱を遮る働き』のことです。遮光だけでもある程度の熱は防げるのですが、遮熱剤を用いることでより熱を遮る効果が高くなります。
ただ、熱には外側から内側に引っ張り込まれる輻射熱(ふくしゃねつ)という原理があります。そのため、日傘を長時間さしていると傘表面の温度が上がり、輻射熱によって徐々に日傘内部の温度が高くなってしまうのです。遮熱効果だけでは、傘の内側に伝わる輻射熱を防ぐのに限界がありました。
これを解消したいと思い“断熱”に着目しました。断熱はよく建築資材に活用されるもので、壁の内側と外側の間に空気層を作ることによって熱を滞留させ、内側に熱が伝わる速度を遅らせることができます。これを日傘に応用したのが断熱パラソルです」
「断熱パラソルは、傘の表と裏の生地の間にアルミの断熱シートを挟むことで空気層を確保し、内側へ熱が伝わりにくくなる効果を実現しました。空気を流れやすくするために、遮光のコーティング加工はあえて施していません。しかし、表地、アルミシート、裏地の3層構造にしたことで、UVカット率100%を謳う製品と同等レベルの機能が備わっています」
遮熱と断熱、どちらも搭載しているからこそ、断熱パラソルは圧倒的な涼しさを実現できるのだ。
「断熱パラソル」の生地

折りたたみ可能な「ハニカム断熱パラソル」も登場

断熱パラソルは長傘のみで展開していたが、市場では折り畳み傘のニーズがもっとも高い。そこで2024年に、折りたたみできる「ハニカム断熱パラソル」を発売した。折りたためるようにするためには、新しい技術の開発が必要だったという。
「アルミシートは素材の性質上、厚みが出やすいので折りたたみにくいのです。また、うまく縫製できないなどの課題もあり、折り畳み傘には不向きな素材でした。
そこで開発したのが、ハニカム構造アルミシートです。これは、遮光コーティングを施した生地の上に、凹凸感のあるハニカム状のシルバープリント(正六角形を並べて配置した模様)を施したシートです。太陽光をブロックしたり、熱を逃がしたりしやすい生地にすることで、遮光・遮熱機能を実現させています」
採用する技術が変わっても、遮光率100%、UV遮蔽率100%を可能としているのは、高い技術力を持つ同社だからこそ実現できたことだろう。
「ハニカム断熱パラソル」の生地

革新的な“断熱”機能の実現には3年の歳月がかかった

開発中は、理想の機能を実現できても量産が難しいという課題にぶつかり、製品化には至らないことも多々あったという。前例のない開発だったため、製品が出来上がるまでには着想から約3年の歳月がかかったそうだ。
また断熱パラソルのこだわりは、機能だけではない。視覚的にも“涼”を感じられるよう、傘の内側のデザインや色合いにも工夫が凝らしてある。
とはいえ、機能性・デザイン性ともに優れた製品が出来上がっても、市場にある一般的な日傘と価格が大きく乖離すると、手に取ってくれる方が限られてしまうだろう。鈴木さんは、「より多くの方に涼しさを体感していただきたいので、小売価格もできる限り抑えるように取り組んでいる」と語る。
「一般的な遮光日傘より重ねる生地が多くなる分、材料費が上がりますし、特殊な骨設計や縫製の難しさなどの影響もあり、断熱パラソルは価格が高くなりやすいです。価格の平準化にはまだハードルがありますが、改良の余地はあると思うので、今後も見直していきたいと思っています」
涼しさを感じるデザインも魅力

日傘は、暑い夏を快適に過ごすための必需品

以前は、日焼け防止のために日傘を購入する人が多かったそうだが、「暑さ対策や汗による化粧崩れ防止のために購入する人が増えている」と鈴木さんは言う。
「日傘は、もともと比較的年齢の高い方々から支持を集めてきました。しかし最近は、中学生や高校生も使うようになってきていると感じています。猛暑日が増えてきていることもあり、年齢・性別問わず、日傘が必需品になってきているのではないでしょうか。
断熱パラソルは晴雨兼用なので、通年活用していただけるアイテムです。特に真夏の強い日差しのもとでは、より実力を発揮してくれます。暑い季節を少しでも快適に過ごすために、ぜひお手に取っていただけるとうれしいです」
ムーンバットは、ユーザーからの多様な要望に応えるために、今後も新たな製品開発を予定しているそうだ。どんなアイテムが誕生するのか、注目したい。

PROFILE

鈴木 康史(すずき こうじ)

ムーンバット株式会社 常務執行役員 戦略事業部長
1992年にムーンバット入社。マフラーなどを扱う部門に配属後、傘部門へ異動。以降、20年以上傘の開発に携わる。毎年必ず3つ以上の新商品を開発・発売し、過去手掛けた商品は50種類を超える。

Text by 奥山 りか

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