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Marmot(マーモット)の冬の名品「Mammoth Down Parka(マンモス ダウン パーカ)」の魅力に迫る

2025.01.29
アウトドアブランドとして世界的に有名な「Marmot(マーモット)」。アウトドアフィールドに適したウエアを中心に幅広ラインナップを展開している。
そんなMarmotの冬の名品として長年愛されている定番的なアイテムといえば「Mammoth Down Parka(マンモス ダウン パーカ)」ではないだろうか、今回はブランドの歴史も交えながら、このアイテムのルーツや魅力に迫っていこうと思う。

自分たちがフィールドで使うパーカや寝袋作りがMarmotの原点

はじめにMarmotというブランドのルーツからお話ししていこう。
1971年アメリカ、カリフォルニア大学サンタクルーズ校に通い、アラスカの氷河の研究などをしていたエリック・レイノルズ氏とデイヴ・ハントリー氏の2人は、山登りを活動の中心とした「Marmot Club(マーモット クラブ)」を設立する。
大学の寮の部屋で自分たちがフィールドで使うパーカや寝袋を作りはじめたことをきっかけに1974年「Marmot Mountain Works(マーモット マウンテンワークス)社」を設立し「Marmot(マーモット)」ブランドが誕生した。
創業者のエリック・レイノルズ氏とデイヴ・ハントリー氏

アウトドアアパレルとして「GORE-TEX(ゴアテックス)」を採用したのはMarmotが最初

会社設立後、カリフォルニアからコロラド州のデュランゴに拠点を移し第1号店を出店する。とき同じく、当時からすでにアメリカで人気俳優だったクリント・イーストウッドが、アクション映画『アイガー・サンクション』でMarmotの「ゴールデンマントルパーカ」というダウンジャケットを着たことで大ヒットし、一躍人気ブランドへと成長した。
そして1976年にはアウトドアアパレル企業としてはじめて「GORE-TEX(ゴアテックス)」を素材として採用し業界に革命を起こす。現在でこそさまざまなアウトドアブランドやアパレルブランドが素材として使うGORE-TEXは、Marmotからはじまったのだった。
彼らは自分たちの基準を満たしているかどうかを確認するために、業務用の食肉冷凍庫で寝泊まりをするなど、独自の方法で製品の性能を確かめていったという。
そうして厳しい環境下で性能を発揮するMarmotのアイテムは世界的に有名になっていった。
Marmotに残る古い写真資料

Mammoth Down Parkaという名品

Marmotの歴史をみてきたところで、今回注目したいアイテム「Mammoth Down Parka」のお話をしていきたい。
Mammoth Down Parkaは1982年にデビューしたMarmotを代表するダウンジャケットで、2000年代にはアメリカ、ニューヨークの若者たちの間で大流行する。
それまでアウトドアウエアとしてその性能の高さからすでに人気のアイテムだったが、イースト ハーレムやブロンクス、クイーンズ、ブルックリンなどの近隣に住む若者たちが、ビッグサイズを意味する“ビギーコート”という通称でMammoth Down Parkaをこぞって着用しマンハッタンに通っていたことで、ストリートカルチャーシーンで人気に火がついたという。
その現象は現在でも世界中にコレクターが存在するほど熱かったそうだ。そしてそれは当時まだ種類が少なかったSNSを通じて日本にも伝わり、日本でもブームとなった。
この出来事も一因となり、Mammoth Down ParkaはMarmotの名品として語りつがれるようになったのではないだろうか。
Mammoth Down Parkaのルーツとなったモデル

Mammoth Down Parkaを深掘り

ここからは実際にいまリリースされているMammoth Down Parkaをみていこう。
現在は「Mammoth Down Jacket(マンモス ダウン ジャケット)」というアイテム名で発売されている。デザインはシェルジャケットのようなディテールでダウンカットが内側に入っている。このタイプのダウンジャケットを1980年代にすでに確立していたのもMarmotのデザイン力の高さではないだろうか。
そして2000年代と同じようなルーズフィットなシルエットにより、いまの気分で着られるのも魅力だ。ウエストにゴムスピンドルが入っているので、シーンに合わせてシルエットの変化を楽しむこともできる。
素材を深掘りしていくと、表生地は80デニールのナイロン66糸という頑強で平滑な平織り組織の生地にメンブレン[1]を貼り合わせた2層素材で、高い防風性、優れた透湿性と耐水性を備えたウィンドストッパーテクノロジーを採用している。
中綿はダウン90%、フェザー10%で750フィルパワー[2]のものが使われている。このフィルパワーとは空気を含む量を数値化し保温性を測るもので、750は非常に高い数値であり、さまざまなアウトドアウエアブランドでも寒冷地用にハイスペックに作られるダウンウエアに搭載されることが多く、極寒にも耐えうる最高の防寒性を備えている。
これだけの充実した内容を搭載してもLサイズで960gと着心地は軽く、着やすいという印象を持ってもらえると思う。
これらのスペックは1980年代には搭載されていなかったもので、過去へのオマージュと現代のテクノロジーが融合した新しいMammoth Down Jacketとなっている。
耐久はっ水、耐水、透湿、防風が備わり、750フィルパワーのダウンが入った現在のMammoth Down Jacket
ウエスト内側についたスピンドルと袖に刺繍されたWINDSTOPPERの文字
Mammoth Down Jacket 55,000円(税込)
Mammoth Down ParkaがMarmotの冬の名品と呼ばれる理由をここまでみてきた。
Mammoth Down Parkaは創業から現在まで50年以上もの間、自由で独創的なものづくりへのフィロソフィーが生み出したアイテムだと思う。
1980年代に、アウトドアに適した優れたダウンウエアを開発し、フィールドを超えて2000年代ニューヨーク、そして日本のストリートシーンで広まり、現在もその人気は変わらないという、歴史に裏付けされたダウンジャケットだということがわかった。
Marmotは次のスタンダードになるようなアイテムをこれからも生み出し、アウトドアの領域にとどまることなく最高のライフスタイルウエアを世界中へ展開していくことだろう。

[1]メンブレン:2層もしくは3層構造などの、機能ナイロン素材の生地と生地の間に入る膜状の素材。水滴の浸入を防ぎつつ、水蒸気は外に排出してくれるという性能を持つ。

[2]フィルパワー:フィルパワーとは数値が大きいほど空気を多く含むため、保温性に優れた良質なダウンといえる。フィルパワーが大きいと、少ない量のダウンでかさ高いダウンを作ることができるため、軽いウエアとなる。

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