JA/EN

AI検索

関連ハッシュタグ

Articles

オリジナルへのリスペクトが満載! ミタスニーカーズが別注した、ニューバランス「MT580GB2」が10月26日に発売!

2024.10.24
1996年にトレイルランニングモデルの先駆けとして登場し、その後のストリートシーンで多くの話題を集めた「ニューバランス」の「580」。伝説的なモデルを今回ミタスニーカーズがリデザインした「MT580GB2」が10月26日に発売される。今回はそのエクスクルーシブモデルがどのようにして生まれたのか、その経緯とデザインに関してどう提案したのかをミタスニーカーズのクリエイティブディレクター国井栄之さんに伺った。

今回の別注はオリジナルへのリスペクトを再確認するもの

90年代後半から2000年代初頭にかけて日本のストリートシーンで注目を浴びた「MT580」。伝説のコラボによって、アジアのみならず「ニューバランス」のお膝元である本国アメリカにまで、その人気は波及した。「580」という品番において、このタイミングでミタスニーカーズが別注を行った理由は何だったのか。国井さんはこう説明してくれた。
上は2000年12月に発売された「MT580 HECTIC×mita sneakers」の第1弾。落ち着いたアースカラーのカラーリングはオリジナルのカラーを踏襲したものだった。下は2008年5月に発売された第11弾。2001年12月に発売された第3弾の2色を組み合わせたカラーが秀逸だ(参考商品)
「『ニューバランス』の『580』におけるグローバルでのフォーカスが2023年で終わり、アジアでのフォーカスは続いていましたが、それも今年で終わってしまうというところで、2024年の春夏では『MARQUEEPLAYER(マーキープレイヤー)』とのコラボを展開しました。
 
2023年では真柄さんの『MASTERPIECE SOUND(マスターピース サウンド)』と YOPPIこと江川芳文さんの『Hombre Niño(オンブレニーニョ)』とのコラボで、『MT580』に携わった人々が過去を振り返って復刻をするのではなく、現在進行形でアップデートするということを表現できました。
2016年4月に「580」の20周年を記念して作られたコラボ。当時のコラボメンバーである真柄さん、江川さん、国井さんが再結集した。軽量クッショニング素材「レブライト」を搭載したトリコロールカラーが他と一線を画す(参考商品)
フィーチャーの最後となる2024年の秋冬に何をストーリーテリングするべきかと考えたときに“ワゴンセールになっていたオリジナルの『MT580』”という『580』がフォーカスされるたびに繰り返し伝えられていたこの言葉に、改めて疑問というか自分たちの説明不足というか言葉足らずで、オリジナルが売れていなかったことを印象付けてしまっていたことに気が付いたんです。
 
僕たちは世の中的にどう判断されようとも好きなモノは好きなわけで。当時コラボレーションのオファーが『ニューバランス』からきたときも選択肢がいろいろあったなかで、オリジナルの『MT580』をこよなく愛していたからこそ、知名度に関係なく自分たちの好きなモデルをベースにコラボを展開しました。
2023年10月7日、満を持して登場した「MT580 GTX MASTERPIECE SOUND × Hombre Niño × mita sneakers」。「950 V2」をベースとしたモデルはアッパーにGORE-TEX®を採用し、瞬く間に人気となった(参考商品)
そこまできちんと説明すべきでしたが、文字数が制限されるなかで“ワゴンセールになっていた『580』がコラボにより世界的に大人気に”という切り取られ方をしてしまったのです。斜に構えて『580』を選んだのではなく、日本改良品番としてリリースされた『580』に魅了されて、そこからいろいろはじまった、というのが事実です。
 
だからこそもう一度、オリジナルの『580』の良さを認知してもらいたくて、オリジナルのカラーやディテールを再現したものを別注させてもらった、というのが今回の大義名分になります」
 
今回の別注は図らずもオリジナルの「580」の評判をサゲるかのような誤解を招いてしまったことを払しょくするために、そして再度オリジナルへのリスペクトを表現したいという想いから生まれたのだ。

素材使いやボリューム感を忠実に再現した意欲作

今回の別注モデルは、オリジナルの「MT580」を忠実に再現しながらもオリジナルのカラーをミックスさせたエクスクルーシブなモデルとなっている。デザイン面に関しても国井さんはこう説明してくれた。
10月26日に発売される「MT580GB2」。当時の素材使いやボリューム感を忠実に再現しながらも、オリジナルのカラーリングをミックスさせた絶妙なバランス感が白眉なモデル。「MT580」を知り尽くしたミタスニーカーズが細部までこだわりを凝縮した渾身の意欲作。19,800円(税込)
「『580』がフォーカスされればされるほど、当時のコラボと結び付けられてしまいがちなのですが、オリジナルの『580』は本当に稀に見る一足なんです。しっかりとオリジナル“愛”を表現できたと思います。
 
まずはカラーリングに関して説明すると、オリジナルの『580』はブラウンがベースのモデルとグリーンがモデルのベースが展開されていたので、今回はそのカラーリングをミックスしました。
「ニューバランス」が保管するアーカイブの「580」。ソールが加水分解し、崩れてしまっているので袋からは出せない状態だが、ブラウンとグリーンがベースになっているのがわかる
そしてフィッティングに関しては当時を再現しています。90年代に発売されたシューズはまだ現在使われている素材が生まれていなかった時代。だからこそタンやライニングに中綿をたくさん詰めてホールドしていたのですが、そのボリューム感が今では新鮮に映るので、そこは再現しています。
 
オリジナルはタンやライニング部分に中綿を詰めてホールド感を調整していたため、そのボリューム感も再現。「MT580」の別注では、タン部分に他の品番と同様に織りネームがレイアウトされていたが、今回はオリジナルのラバーパーツも同じく復刻させている
またオリジナルはタン部分に、品番が刻印された丸形のラバーのパーツがレイアウトされていたので、それも再現しています」
 
ここまででも十分オリジナルへのリスペクトが伝わるデザインだが、その溢れる“愛”はまだまだとまらない。

「MT580」が紡いだ国井さんと「ニューバランス」の蜜月関係

今回の別注は国井さんにとっても思い入れの深いものだったそう。企画を進行中に印象的だったことも伺ってみると、国井さんはこう答えてくれた。
 
「今回の企画に携わってくださった『ニューバランス ジャパン』の方々は、プロダクト担当やデザイナーも若い方が多かったんです。先ほど説明したライニング部分にボリューム感があったということを、最初に気づいてくれたのが『ニューバランス ジャパン』のデザインチームでした。
現在の「580」はラストが細身だが、今作は当時のようにアッパーもややボリューム感を出している。インソールにはミタスニーカーズのアイコンである金網のグラフィックが入るのも見逃せない
現在の「580」は当時と比べてラストが少し細身になっているんです。僕は当時のようにもう少し丸くできないかとその部分に固執してしまっていた。ただ、そのデザインチームの“ライニングにもボリュームがあった”というアドバイスのおかげで、新たな見方に気づけたんです。
 
今回の別注は僕が当時を回顧しながら作ったのではなく、当時を知らない世代である『ニューバランス』における次世代の企画チームと一緒に別注を作り上げたことは感慨深かったですね」
 
最後に国井さんの「MT580」、そして「ニューバランス」への想いを聞いてみた。
 
「ここまで何十年も『MT580』の人気が続いてきたのは、ある意味『ニューバランス ジャパン』が守り続けてくれたからだと思います。コラボで人気が出て売れたら、すぐインラインでも発売して売り出すというのがビジネスとして当然の流れだと思います。
 
そうではなくて、しっかりと『580』の価値を守り続けてくれたし、2008年に『580』がグローバル展開を果たした際にはアメリカの雑誌『COMPLEX(コンプレックス)』に掲載された広告で、『MT580』のことを“日本から来たニューバランス”と大々的に表現してくれたんです。
実際に雑誌「COMPLEX(コンプレックス)」に掲載された「MT580」の広告(国井さん私物)
その懐の広さもそうだし、節目節目でコラボレーションをオファーしていただけることも本当にありがたいです。グローバルのブランドがここまで義理がたくお付き合いしてくれることは稀なので、この関係には感謝しかありません」
 
今回の別注は国井さんと「ニューバランス ジャパン」が「MT580」への想いを体現した集大成的モデルとなる。ぜひ10月26日に手に入れてほしい。

PROFILE

国井 栄之(くにい しげゆき)

mita sneakers クリエイティブ ディレクター
東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでクリエイティブ ディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛けるが、ニューバランス関連でのコラボや別注でもその手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル2F&1F路面店
TEL:03-3832-8346
営業時間
(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30
https://www.mita-sneakers.co.jp/

Photo by Hiroyuki “Lily” Suzuki(StudioLog)
Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)

Tags

この記事はいかがでしたか?

シェアリンクをコピーしました

Related Articles

Related Database