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通気性と保温性を両立し、暖かくて蒸れない「ポールワーズ」の快適フーディに注目!

2025.02.25
季節の変わり目は気温の上下に応じた服装の調節が難しい。薄着で出かけると思いのほか気温が下がって体が冷えたり、暖かくして出かけたら気温が上がって汗をかいたり。寒いのは困るが、暑くて蒸れるのも不快な上に、汗でぬれた衣服が乾くとき気化熱として体温を奪うので気をつけたい。
 
天候の変化に対応できるアウトドアのウエアを普段使いにすると、衣服内の環境を適切に保ちやすい。過酷な状況に耐えるアイテムは日常でも効果を発揮する。そこで、極地装備で知られるブランド「POLEWARDS(ポールワーズ)」の薄手な機能ウエア、「EXC REDPOINT V3 HD(エクスコア レッドポイント V3 フーディ)」に注目し、株式会社ザンターを訪ねて常務取締役の苗加博治さんに話を聞いた。
EXC REDPOINT V3 HD 31,900円(税込) カラーは写真のオリーブと、他にブラックあり サイズはS、M、L、LLの4タイプ

動いているときは熱を逃がし、止まっているときは熱を保つ独自の機能素材

 さっと羽織れる普段使いしやすいフーディ、軽いパーカーといった印象だが、じつは全体が独自に開発した機能素材で出来上がっているという。だからこそ、薄手なのに身に着けると暖かく、しかも通気性があって蒸れない。
 
「通気性と保温性は相反するところがあり、両方を満たす快適なウエアを製品化するには素材開発から着手する必要があります。弊社は他の製品でも生地メーカーさんと共同開発で独自の機能素材を作り、製品に生かしてきた実績があるのですが、このフーディに採用した素材もやはりオリジナルのもので、弊社の製品だけに使われています。
 
たとえば表地と裏地の間の薄い中綿は『EXCORE(エクスコア)』という独自の機能素材です。繊維の中に大きな空洞を作り、大量の空気を封じ込めた高中空構造の素材で正式には『EXCORE HEAT LOFT(エクスコア ヒート ロフト)』といいます。軽量でありながら、かさ高くデッドエアを保持して高い保温性を持ちます」
着心地のよさと通気性・保温性の高さを追求し、生地メーカーと共同開発したオリジナルの機能素材「EXCORE」を採用
「表地と裏地も独自に開発した機能素材です。名称はつけていませんが、表地・裏地共に中綿をしっかり保持しつつ通気性を高めるべく、テストを繰り返して最良の生地を作りました。製品表示上はナイロン100%ですが、糸の紡ぎ方、織り方や加工で機能に違いが出ます。
 
メカニカル・ストレッチといって、糸の形状で伸縮性を持たせているので着心地がよく、中間着としても快適ですし、撥水性も持たせてあるのでアウターとしての屋外使用にも適しています。脇身頃には伸縮性と通気性の高いフリース素材を配しています」

生活の中に取り入れやすい「アクティブ・インサレーション」のアイテム

 着用すると確かに動きやすく、見た目の印象より軽い。しっかり暖かいのに、汗をかいても蒸れない。近年、「アクティブ・インサレーション」という言葉がアウトドア用品を中心によく使われる。このフーディなどは、まさにアクティブ・インサレーションだろう。アウターとしても中間着としても活用できるので、夏山に携行しても便利だ。
ブランドのアンバサダーは世界有数の北極冒険キャリアを持つ荻田泰永氏
「厳寒の極地で重装備を携えて行動する際、保温性はもちろん重要ですが、発汗を処理する通気性が確保できないと、やがて汗冷えから低体温症を引き起こしかねないので危険です。従来の防寒具は保温性が高い半面、通気性は低く、汗冷え防止にこまめな脱ぎ着が不可欠でした。これがなかなか難しいので、最近はアクティブ・インサレーションを着用することが常識になっています。
 
気温が上昇したり、行動して体が温まったら熱と湿気を衣服の外へ逃がし、気化熱で体温を奪われることを回避できるのがアクティブ・インサレーションのメリットです。極地にかぎらず、ハイキング程度のアウトドア活動や、また普段の生活の中にも、アクティブ・インサレーションを積極的に取り入れることをおすすめします」

ブランドの原点は、1953年の「第1次マナスル遠征隊」が着用した羽毛の装備作り

原点の羽毛服(ダウンのウエア)を用いて世界で初めて日本の遠征隊がヒマラヤのマナスル(標高8,163m)に登頂した際の新聞記事
「ポールワーズ」の製品は「HERITAGE LINE(ヘリテージライン)」と「ALPINE LINE(アルパインライン)」の2系統に大きく分かれる。山岳遠征隊や極地遠征隊を高品質のダウンジャケットでサポートしてきた伝統を受け継ぐのが「ヘリテージライン」であり、最先端の機能素材で高いパフォーマンスを支えるのが「アルパインライン」だ。今回のフーディは、「アルパインライン」のアイテム。
 
「戦後まもない時期に日本の山岳遠征隊がヒマラヤのマナスル登頂を計画して、1953年に第1次遠征隊が出発する際に羽毛の装備を作ったのがブランドの原点といえます。当時の会社名は『東洋羽毛工業』といって、羽毛布団のメーカーが今日でいうダウンジャケットを作ったんですね。そのときの『羽毛服』を現在、社内に保管・展示しています。
 
生死を分けるような状況下で隊員たちのミッション達成をサポートし、1956年の第3次遠征隊がついに前人未到のマナスル登頂に成功しました。日本隊が世界に先駆けて登頂したんです。以後も、1956年の南極観測隊、1958年のカラコルム探検隊など極寒地で未踏のフィールドに挑む冒険者たちをバックアップしてきました」
1995年に日本が南極に開設した観測拠点ドームふじ基地でも隊員が同社の越冬服を着用
日本の冒険家・探検家たちの挑戦に全面協力する国内メーカー、それが「ポールワーズ」の原点だった。東洋羽毛工業からアウトドア部門が1973年に株式会社ザンターとして分社化し、1981年にブランド「ポールワーズ」がスタート。現在に至るまで厳寒地の冒険サポートは続き、南極点・無補給単独徒歩到達を達成した荻田泰永氏をアンバサダーに迎えている。
 
70年以上にわたり連綿と続く確かな実績に裏打ちされた、確かなアウトドア・アイテムを日常に取り入れてはいかがだろう?

PROFILE

苗加博治(のがひろはる)

株式会社ザンター常務取締役
共に写っている紺の羽毛服(ダウンパーカーとダウンパンツ)は、第1次・第2次マナスル遠征隊が実際に着用したもの。社内で保管・展示している。苗加さん自身は極地やヒマラヤなどに行った経験がないが、低山ハイクなどでもアクティブ・インサレーションのメリットを実感して製品を愛用している。

Text by Naoki Sakata

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