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MADE IN FRANCEの羽毛にこだわった「PYRENEX(ピレネックス)」のダウンジャケット

2024.11.06
フランスを代表するダウンウエアブランド「PYRENEX(ピレネックス)」。160年以上続く、羽毛メーカーとしてのルーツを持ち、MADE IN FRANCEの羽毛にこだわり続けたダウンジャケットを展開している。
今回は株式会社グリフィンインターナショナルの向井 功夫さんに、PYRENEXのルーツやアイテム、さらにはこだわりの羽毛についてもお話を伺った。
「PYRENEXのルーツからお話しさせていただくと、南西フランスのピレネー山脈の麓の街、Saint-Sever(サン・セヴェ)で、羽毛を加工する会社として1859年に『ABEL CRABOS & FILS(アベル・クラボス アンド フィルズ)』を創業しました。
創業者は社名と同じアベル・クラボスという人物で、その後5代にわたりクラボス家が受け継いで経営をし、現在はPYRENEX社として展開しています」
PYRENEX社に残る古い社屋の写真、壁にはABEL CRABOS & FILSの社名が書かれている

冒険家ルイス・オードベール氏との出会い

PYRENEXのルーツがわかったところで、ダウンウエア作りをはじめたお話も伺っていこう。そこには一人の冒険家の存在があったという。
「羽毛生産の事業の他に、羽毛布団などの寝具も作っていたのですが、1960年代以降になるとダウンジャケットやシュラフのようなアウトドア製品も手がけるようになります。
そのアイテムが登山家やアウトドアフリークの間で評判となり、それをきっかけにアウトドアシーンや、スキーをはじめとするウィンタースポーツで使用できるアパレル製品の生産にも注力していき、テクニカルアドバイザーとして、冒険家のルイス・オードベール氏を選任します。
彼はヨーロッパの山々を登破し、数々の登攀ルートを切り開いてきた、フランスはもちろんヨーロッパにおいてもレジェンド的な存在です。こうしてPYRENEXは機能的なダウンジャケットを多く作り出していきました」
写真 向かって左:ルイス・オードベール氏の近年の写真
写真 向かって右:PYRENEXテクニカルアドバイザーに就任した頃のルイス氏
「そして1970年代〜1980年代になると、それまでアウトドアやウィンタースポーツをする際に使われていたダウンジャケットが、カジュアルウエアとして街でも着られるようになっていきます。PYRENEXも新たな製品を作り続けますが、独自のノウハウで得た高いクオリティは厳重に守り続け、フランスを代表するダウンウエアブランドとしてフィールドを広げていきました」
写真 向かって左:1970年代のPYRENEXのカタログからスキー用ダウンジャケット
写真 向かって右:同じく1970年代のPYRENEXのカタログからカジュアルシーンのカット
ここからは実際に現在リリースされているPYRENEXのアイテムを見ていこう。
5代目へと引き継がれたPYRENEX社は、よりファッションシーンを意識した製品を作り出している。自社の工場内にあるラボを使用し、MADE IN FRANCEにこだわって使い続けている羽毛は、保温性に優れた700~850フィルパワー[1]のハイスペックなものになっている。
「まずPYRENEXのアイコニックなアイテムを紹介させていただくと『SPOUTNIC MINI RIP STOP2(スプートニック ミニ リップストップ2)』になります。
実用的で汎用性が高いタイムレスなダウンジャケットで、表地には軽量ながらも耐久性にも優れるポリエステル製ミニリップストップを採用しています。カラーバリエーションも豊富で7色展開されています。フランス本国でも長年にわたりベストセラーのモデルとなっています」
ダウン:90%ダウン 10%フェザー
750フィルパワー フレンチダックダウン
SPOUTNIC MINI RIP STOP2 104,500円(税込)

フライトジャケットをモチーフにミニマルなデザインの「SOULOM(スロム)」

続いては日本企画のアイテムを紹介してもらおう。2016年に株式会社グリフィンインターナショナルが日本代理店になってすぐの頃から、日本のマーケットやトレンド、そしてサイズ感などを意識した日本企画のアイテムが存在するという。
「フライトジャケットをモチーフにした『SOULOM(スロム)』というミニマルなデザインのダウンジャケットです。
表地には高密度に織られたポリエステルギャバジンを使用していて、これは100%リサイクル素材になります。上品な艶感とドライなタッチが特徴です。
フロントジップは比翼仕立て、左右にはミリタリーテイストなフラップポケットを配置し、カジュアルながらも落ち着きのある印象に仕上げられています」
ダウン:90%ダウン 10%フェザー
800フィルパワー フレンチダックダウン
SOULOM 104,500円(税込)

PYRENEXの最上位ダウン「SAINT-SEVER1859(サン・セヴェ1859)」シリーズ

さらにもう1アイテム「SAINT-SEVER1859(サン・セヴェ1859)」というプレミアムなシリーズを紹介してもらおう。
「PYRENEXの最上位シリーズとなるSAINT-SEVER1859は、自社のラボでの羽毛生産はもちろん、縫製までそのすべてがMADE IN FRANCEによるものです。使用している羽毛は『LEGEND1859(レジェンド1859)』というハイクラスなフレンチダックダウンで、高い防寒性を誇っています。
このモデルはシリーズのメインアイテムである『BARRY3 MAT(バリー3 マット)』という日本限定モデルで、表地には、キルトステッチを用いない『チューブ』と呼ばれるテクノロジーファブリックを使用しています。ダウンキルト部分がステッチのように見えますが、これは糸を交差させた織り構造の特殊技術で仕上げた生地を使用しています。
このシリーズはラインナップと生産数はごく限られているため、希少性が高く、PYRENEXのクラフトマンシップがより濃密に注がれています」
ダウン:90%ダウン 10%フェザー
850フィルパワー フレンチダックダウン
BARRY3 MAT 176,000円(税込)

160年かけて培った羽毛加工のノウハウ

PYRENEXの一番のこだわりは、やはりMADE IN FRANCEの羽毛ではないだろうか。最後にラボの様子をのぞかせてもらおう。
「羽毛加工は、まず羽毛になる前の原毛の洗浄工程から入ります。1回目の洗浄で油分を3%まで落とします。原毛には15%〜18%の油分が含まれていますが、油分を0%までは落としません。これは羽毛も人間の髪の毛と同じで、多少の油分を含んでいないと組織が壊れてしまい、本来の力を十分に発揮することができないためです。
その後、110℃の熱風で羽毛を乾燥させます。この工程にはバクテリア等を殺菌する効果もあり、羽毛の状態が安定し、長期の保存が可能となります。
その後5段階に選別され、製品としての羽毛になっていきます。PYRENEXはこの羽毛加工に160年以上取り組んでおり、そのなかで得たたくさんのノウハウが反映されています」
PYRENEXのラボで作られているダウン
羽毛の乾燥工程
手作業で羽毛を選別している様子
PYRENEXが持つ羽毛への深い知識と歴史を見てきて、それぞれのモデルの魅力を感じてもらえたのではないだろうか、PYRENEXは現在銀座の旗艦店と全国のセレクトショップなどで取り扱いがある。良質なフレンチダウンの暖かさをぜひ体感してほしい。
PYRENEX マロニエゲート銀座店
〒104-0061 東京都中央区銀座2丁目2-14マロニエゲート銀座内

[1]フィルパワーとは数値が大きいほど空気を多く含むため、保温性に優れた良質なダウンといえる。フィルパワーが大きいと、少ない量のダウンでかさ高いダウンを作ることができるため、軽いウエアとなる。 

PROFILE

向井 功夫(むかい いさお)

株式会社グリフィンインターナショナル 営業部
国内スポーツメーカーを経て、グリフィンインターナショナルに入社。
PYRENEXをはじめ、世界各地からセレクトされた自然、風土、その土地に暮らす人々が作り続けてきた「モノ」の営業に携わる。

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