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“着る日陰”はどう作られたのか エーグル「ソーラーパック」が挑んだ夏のプロテクション
野山でも街でも、真夏の外出はかつてないほど過酷な状況になっている。強烈な紫外線、急な雨、屋内外の寒暖差……。現代の夏に求められるのは、単なる紫外線対策ではない。今シーズン、AIGLE(エーグル)がリリースした「UVカット ソーラーパック フーデッドジャケット」は、UPF50+のUVプロテクションに加え、撥水性や通気性、軽量性を兼ね備えた一着だ。
光の中にいながら、日陰をまとう。その発想はどのように生まれたのか。株式会社ラコステ ジャパン AIGLE マーケティング PR担当に設計の背景を聞いた。

なぜ、エーグルは日差しと向き合ったのか?
1853年にフランスで創業したエーグルは、ラバーブーツやレインウエアで知られるブランドだ。そのエーグルが今回打ち出したのが、紫外線対策と快適性を両立するライン「SolarPack(ソーラーパック)」である。雨とゆかりの深い老舗ブランドは、なぜここで“日差し”と向き合ったのか。「近年、猛暑や紫外線量の増加によって、春夏の屋外環境は以前より過酷になっています。一方で、ヨーロッパでは『UV対策ウエア』をファッションとして自然に取り入れる文化が、まだ十分に浸透していないという課題がありました」
現代の夏に必要なのは、暑さや急な雨をしのぐことだけではない。強い日差しから体を守りながら、街でも旅先でも自然に着られること。その新しい課題に応えるために生まれたのがソーラーパックだ。
「出発点にあるのは、“着る日陰を持ち歩く”という発想です。紫外線から肌を守りながら、暑い季節でも軽やかに外へ出かけられる、新しいプロテクションウエアとして開発しました」

“日陰をまとう”ためのUVプロテクション性能
では、「UVカット ソーラーパック フーデッドジャケット」を見ていこう。まず注目したいのが、コレクションの核となるUVプロテクション性能だ。「すべてのウエアとアクセサリーにUV-C®テクノロジーを採用しています。UPF50+相当の紫外線防護性能を実現します 」

では、そのUVカット性能はどのように実現されているのか。
「ひとつの加工だけでなく、織り構造、生地密度、素材選定、UV-C®テクノロジーを組み合わせ、素材設計全体で紫外線を遮蔽しています」
一方で、「紫外線を遮ること」と「熱を逃がすこと」の両立は簡単ではない。遮蔽性を高めれば生地は重くなり、衣服内に熱がこもりやすくなる。
「遮蔽性を高めるほど熱がこもりやすくなるため、そのバランス設計は重要でした。そこで軽量素材や通気ディテール、ベンチレーション構造を採用することで、熱を逃がしながら紫外線を防ぐ設計を目指しました」
UVカットウエアでありながら、真夏に羽織れること。このジャケットの設計は、相反する課題の両立から始まった。
日差し、雨、暑さ。盛夏のストレスに一着で対応する
春夏シーズンのアウターに必要なのは、紫外線対策だけではない。真夏の外出には、突然の雨や屋内外の寒暖差もつきものだ。「春夏シーズンのアウトドア環境では、紫外線だけでなく急な雨や環境変化への対応も必要になります。このジャケットは旅行やフェス、自転車移動、アウトドアなど、多様なシーンを想定しているため、軽い雨にも対応できる撥水機能を備えています」
真夏に常備するには、軽さと携帯性も不可欠だ。
「軽さと収納性は特に重視しました。ただ、軽量化しすぎると耐久性が損なわれるため、生地強度や実用性とのバランスを細かく検証しています」

街にも自然にもなじむ設計とは?
いかにもアウトドアウエアに見えすぎないことも、このジャケットの特徴だ。「エーグルは“自然と日常をつなぐ、機能性とデザイン性の両立”という考え方を大切にしています。本格アウトドア仕様といった見た目ではなく、街でも自然に馴染むシルエットやカラー設計を意識しました」
フードや裾にはドローコードを備え、風の侵入を抑えながらフィット感を調整できる仕様に。袖口にはゴムを採用し、日差しの侵入を抑えつつ、アクティブな動きにも対応する。

「ユニセックスで着用できるよう、リラックス感のあるシルエットを意識しました。カラーは夏の光や自然をインスピレーション源にしたもので、日差しの中でも重たく見えず、自然にも都市にも違和感なく溶け込みます」

相反する機能をどう一着にまとめたのか
ここまで機能を盛り込みながら、日常着として成立させるにはどのような工夫が必要だったのだろうか。薄手のUVカットジャケットとして見れば、38,500円は決して安くはない。「開発においてもっとも難しかった点は、高い機能性を持ちながら、真夏でも快適に着られる軽さと通気性を両立することでした。機能を加えるほど生地は重くなりやすいため、素材選定やパターン、ディテールを細かく調整しました。
その結果、UV対策、撥水性、通気性、軽量性、携帯性、デザイン性を高次元で組み合わせることができました。街や旅行、アウトドアなど幅広いシーンで使える汎用性も大きな価値だと考えています」
相反する要素を、日常着として無理なく成立させること。そこにこのジャケットの価値がある。では、実際の夏の外出ではどう取り入れるべきか。
「顔まわりは帽子や日傘でカバーしながら、腕や首まわり、体全体をジャケットで保護することで、より実用的に紫外線対策ができます。移動中やアウトドアシーンでは、日傘が使いにくい場面も多いため、利便性は大きいと考えています」

野山でも街でも、夏の外出には環境の変化に応えるウエアが要る。光の中にいながら、日陰をまとう。UVカットと通気性、撥水性という相反する課題を一着にまとめた「UVカット ソーラーパック フーデッドジャケット」は、夏の外出に求められる新しいプロテクションウエアの形を示している。
Text by Ryota Osujo








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