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「Champion」「RUSSELL」と並んだ存在 “全米3大スウェット”「DISCUS ATHLETIC」のヒストリー

2026.03.25
1973年、アメリカ・ヴァージニア州で綿製品を得意としていた「TULTEX(タルテックス)」社が、スポーツウエアブランドとして「DISCUS ATHLETIC(ディスカス アスレチック)」を立ち上げた。
今回は、半世紀以上にわたるブランドの歴史をたどりながら、現在のDISCUS ATHLETICの展開について見ていきたい。ドリームワークス株式会社 営業4部 課長の高澤 菜摘さんに話を聞いた。

“全米3大スウェットブランド”と呼ばれたDISCUS ATHLETICの黄金期

「ブランドのネーミングからお話しさせていただくと、DISCUS ATHLETICは円盤投げ『DISCUS THROWER(ディスカス スローワー)』に由来しています。この競技は古代オリンピックから続く数少ない種目のひとつであり、その伝統ある部分をブランド・アイデンティティの根幹としています。
かつてDISCUS ATHLETICは、スウェットブランドとして全米トップメーカーのひとつでした。NASCARのスポンサーをはじめ、アメリカの大学のジャージやスポーツウエアを手がけるなど、さまざまな実績を積み上げ、その地位を確立していきました。
1980~1990年代のアメリカンカジュアルシーンでは、『Champion(チャンピオン)』や『RUSSELL ATHLETIC(ラッセル アスレチック)』と並び、“全米3大スウェットブランド”と呼ばれ、全米で広く愛用されていました。
DISCUS ATHLETICには、ブランドのテーマとして『伝統』『力強さ』『スポーツ』という3つのキーワードがあります。アクティブウエアブランドとしても、アメリカンカジュアルとしても、このテーマを現在の私たちも受け継いでいます」
ブランド初期から使われているDISCUS ATHLETICのロゴ
ドリームワークスに残る古い資料写真

ブランドを象徴する“TCスウェット”──ポリエステル50%、綿50%の生地

さまざまなラインナップがあるなかで、DISCUS ATHLETICを代表する素材のひとつが「TC」と呼ばれるスウェット生地だ。ポリエステル(テトロン®)50%、綿50%の混紡素材で作られているのが特徴で、ブランドを象徴する定番アイテムとして知られている。
ここからは、ドリームワークスが所有する1980〜1990年代頃のヴィンテージスウェットを見ながら、引き続き話を聞いていく。
「TC生地の特徴として、綿100%のスウェットアイテムと比べて軽く、柔らかく、スポーティーであることから1980~1990年代に全米で多く愛用され、DISCUS ATHLETICといえばTC素材といわれるほどの存在でした。
さらに、綿100%のスウェット生地と比べて乾きやすく、型崩れしにくいといった特徴もあり、当時としては画期的な素材だったのではないかと考えられます。
ここで、用意したヴィンテージスウェットシャツを見ていただきたいのですが、このTC素材の生地は裏起毛になっています。着古されることで“だま”のような状態になっていますが、未使用のデッドストックの状態では、フワフワとした起毛の状態になっています。
この着古された“だま”の雰囲気が魅力でもあるため、現在リリースしているアイテムでは『パイル裏毛』を採用し、新品の状態でもヴィンテージのような着古した風合いと柔らかさを感じられる仕上がりのものも展開しています」
ドリームワークスで所有している1980~1990年代頃のDISCUS ATHLETICヴィンテージスウェットシャツ
着古された裏起毛
ヴィンテージの雰囲気を再現したパイル裏毛のスウェット生地
「生地の風合いという点では、来シーズンのアイテムではフェード(日焼け)感のある仕上がりのものもリリースを予定しています。こうした点においても、ヴィンテージの雰囲気を踏襲しています」
Gazette Sweat PO 14,300円(税込)

アメリカの大学で愛されたDISCUS ATHLETICのカレッジスウェット

DISCUS ATHLETICといえば、1980年代にアメリカの大学構内にある生協で販売されていたカレッジスウェットやスウェットフーディー、カレッジTシャツが有名だ。
ここからは、名品として知られるDISCUS ATHLETIC製のカレッジアイテムを見せていただこう。
「有名なところでいえば、ハーバード大学やUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)、さらにはアリゾナ大学のものなどがあります。本当にさまざまな大学の製品を手がけていたので、いくつかご紹介させていただきます。
ブラックのボディは、宇宙飛行士も多く輩出しているインディアナ州のパデュー大学のカレッジスウェットで、フーディー仕様のものです。
今回お見せする資料の中ではもっとも古く、1970年代後半~1980年代のものと思われます。レッドのスウェットフーディーは、ネバダ州ラスベガスにあるネバダ大学のもので、バスケットボールの名門校としても有名です」
写真、向かって左からHarvard University、UCLA、University of Arizonaのスウェット すべて参考商品
写真、向かって左からPurdue University、University of Nevadaのスウェットフーディー すべて参考商品
「ここまでご紹介してきたものは、グリーン1色のタグが付いたもので、1970~1980年代のものになります。しかし1990年代に入ると、グリーンとブルーの2色で、横長のレイアウトのタグが多く使われるようになります。
写真のスウェットは、アトンメント・ルーテル教会学校のもので、キリスト教系スクールのスポーツクラブ用スウェットシャツになります。ネームタグの形状から、1990年代製のものと思われます」
Atonement Lutheran Church and Schoolのスウェット 参考商品
1990年代に多く使われるようになったタグデザイン

スケートカルチャーを支えたDISCUS ATHLETICのボディ

DISCUS ATHLETICのスウェットは、1980年代に世界的なスケートブランド「POWELL PERALTA(パウエル ペラルタ)」のボディとして使われていたことでも知られている。カレッジアイテムに続いて、ここからはスケートカルチャーを背景に持つヴィンテージアイテムの名品についても紹介してもらおう。
「写真は、1980年代のスケートボード界のスーパースターとして知られるTony Hawk(トニー・ホーク)のシグネチャーモデルで、スケートデッキと同デザインのスウェットシャツになります。袖プリントの入り方など、後世のストリートウエアにも影響を与えた、ルーツともいえるデザインだと思います。
さらに、POWELL PERALTAから登場した伝説的なスケートボードチーム『BONES BRIGADE(ボーンズ ブリゲード)』のスウェットシャツもあり、これらはすべてDISCUS ATHLETICのボディが使われています」
写真、向かって左からTony Hawk、BONES BRIGADEのスウェット 参考商品
ここまで見てきたように、1973年のブランド誕生から1980~1990年代にかけて、DISCUS ATHLETICは黄金期ともいえる時代を迎えた。当時は、日本でも時差なく商品がラインナップされていたという。
その後、日本では一時的に商品を手にすることができない時期もあったが、近年再上陸を果たし、再び製品を購入できるようになった。
現在のDISCUS ATHLETICは、日本のほか中国や韓国でもそれぞれの形で展開されている。特に韓国では有名セレクトショップに常設のコーナーが設けられ、若い層から高い人気を集めているという。
アメリカのオーセンティックなスポーツブランドをルーツに持つDISCUS ATHLETICは、半世紀の時を経て、いま新たな時代を迎えている。

PROFILE

高澤 菜摘(たかさわ なつみ)

ドリームワークス株式会社

営業4部 課長

2019年入社、営業のほか企画も担っている。

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