

「ミタスニーカーズ」のディレクターである国井栄之さんが、毎週、独自の視点で気になるスニーカーをピックアップして率直な主観で語る動画「国井栄之のKICKS OF THE WEEK」との連動企画。
第21回は、少し趣向を変えて読者からの質問に答えていく企画を実施。今回は質問の多かった「国井さんが新品のスニーカーを下ろすときに必ずすること」について、それをする理由やどんなツールを活用すればいいのかを、国井さんご本人に回答してもらった。
新品の状態で履く前にコーティングする
本連載も第21回を迎えるが、動画や記事を見た視聴者や読者から国井さんへの質問が来ることもしばしば。今回は、そういった素朴な質問に対して国井さんに回答してもらう企画を敢行してみたい。一番多く寄せられた質問は「国井さんが新品のスニーカーを下ろすときに必ずすること」だった。その質問に対して国井さんはこう答えてくれた。
「僕が、普段新品のスニーカーを履く前に必ずすることは、“撥水スプレー”をかけることです。
車に例えると、新車に買い替えたとき、最初にコーティングする人は多いと思います。僕もスニーカーを乗り物のひとつだと思っているので、ケアの方法は一緒です。
もちろん、汚れたら洗車をするように、スニーカーを洗うことも多いのですが、汚れがつく前にできることはたくさんあります。その中でも新品で下ろす前に撥水スプレーをかけるのは効果的だなと思っています」

国井さんが使っている撥水スプレーは、「ミタスニーカーズ」でもコラボレートしている「MARQUEE PLAYER(マーキープレイヤー)」のもの。なぜこの撥水スプレーを愛用しているのかに関しても国井さんはこう答えてくれた。
「皆さん“ロータスエフェクト”という現象があるのはご存知じでしょうか。蓮の葉の上に水滴を落とすと水を弾いて外に流れ落ちていく現象のことなのですが、あれは蓮の葉の表面が微細な起毛の凹凸構造になっており、水や泥を弾いて汚れを自動的に落とす『超撥水・自浄作用』があるからなんです」
「MARQUEE PLAYER」の撥水スプレーはその原理を利用しているため、強力な撥水防汚効果が得られるということだ。
防水スプレーと撥水スプレーの大きな違い
素朴な疑問なのだが、国井さんは撥水スプレーを使っているとのことで、防水スプレーではいけないのだろうか。2種類のスプレーの違いに関しても国井さんはこう答えてくれた。「防水スプレーは表面を膜で覆い、完全にコーティングしてしまうので、水分や汚れを通さない代わりに、通気性も損なわれてしまうものもあります。
撥水スプレーの場合は、細かい粒を表面に吹き付けるので、通気性を保ったまま、水分や汚れは浮かすという違いがあるのです。つまり僕が撥水スプレーを愛用している理由は、この通気性を重んじるところにあります」
確かにスニーカーにおいては、臭いなどの面でも通気性は重要なポイントとなってくる。完全に蓋をしてしまうのではなく、表面に微細な粒を付着させることで、スニーカーの表面にロータスエフェクトを生み出すというのは目から鱗だ。
また国井さんはこう続ける。

「個人的にスニーカーを履くときの醍醐味は、いろいろな機能を体感しながら履くのが自分流。靴本来の機能性を損なわずに、欲しい機能は付加させたいというのが自分のスタンスなので、撥水スプレーを選んでいます」
国井さんが撥水スプレーをかける際に気をつけていることを聞くと、こう答えてくれた。

「注意書きにも書いてありますが、スプレーをかけるときには屋内でやるよりも屋外で行う方がいいですね。本当に強力な撥水スプレーなので、スニーカーの下に新聞紙などを敷いてスプレーしないと、スニーカーの跡だけ残して周りの床が水を弾くなんていうことも起こり得るので、気をつけてほしいですね。
また、この製品は使ってはいけない素材などもありません。レザーやスウェードなどのアッパーにも同様に使えるのも便利ですよね。撥水力が落ちた傘などにかけるのも効果的ですよ」
「MARQUEE PLAYER」のグッズがおすすめ
最近では透湿防水素材である「GORE-TEX®(ゴアテックス)」をアッパーに使用しているスニーカーも多いが、そこに関しても国井さんはこう言及する。「『GORE-TEX®』素材が使われたスニーカーなどに撥水スプレーをかける必要があるのかという疑問もあるかと思います。
『GORE-TEX®』は元々、メンブレンといって素材と素材の間に入っている膜のようなものです。表面の素材も『GORE-TEX®』の認証を通った素材しか使えないので撥水加工を施してあるものもあります。そこに撥水スプレーをかけることで、さらに撥水効果を高めることができます」

国井さんがよく活用するグッズを聞いてみると、こう答えてくれた。
「撥水スプレーのほかに僕がよく使うのは『MARQUEE PLAYER』のブラシ。スウェード素材やメッシュ素材は汚れが入り込みやすいので、ブラシでかき出してあげると綺麗になります。
スウェードなどの起毛素材は最初、毛が寝ていることが多いので、ブラシで毛を起こしてあげてからスプレーするのが効果的です。
あとは『MARQUEE PLAYER』のワイプもおすすめで、簡単にソールなどの汚れを落とせるので出張には必ず携帯しています」


「『MARQUEE PLAYER』とはまたトリプルコラボアイテムをリリースします。『Reebok(リーボック)』の代表的なクッショニングテクノロジーである『DMX』を搭載したモデルがあるのですが、それが現代版として復活するタイミングでお声がけいただいたモデルなので、それもぜひチェックしてほしいです」

視聴者や読者からの質問に答える企画、いかがだっただろうか。今後もスニーカーに関して国井さんに答えてほしい疑問や質問など、気になることはどんどんお送りいただいて、皆さんのスニーカー知識アップに役立てれば幸いだ。
PROFILE
国井 栄之(くにい しげゆき)
mita sneakers ディレクター
東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛け、その手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル1F路面店TEL:03-3832-8346 営業時間(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30
Photo by Hiroyuki“Lily”Suzuki(StudioLog)
Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)
Original Movie
















