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ホワイトマウンテニアリングとアルファ インダストリーズが 描き出した、令和のリアルMA-1とは?
ミリタリーウエアの名門との協業で実現した現代のMA-1
アメリカ軍のフライトジャケットを起源とするMA-1は、時代やトレンドを超越した永世定番アウターのひとつだ。ただ、当時のままのオリジンではなく、現代の空気感をまとった新しい一着を求めるのは、ファッションフリークの性でもある。White Mountaineering(ホワイトマウンテニアリング)とAlpha Industries(アルファ インダストリーズ)のコラボレーションによって誕生した「MA-1 JACKET(MA-1 ジャケット)」は、まさにその欲求を具現化した存在だ。
本物のデザインコードを踏襲しつつ、シルエット、配色、ディテールにいたるまで、ホワイトマウンテニアリングの現代的な感性が注ぎ込まれた注目モデルの全容を、PRの太田和亜弥さんが語る。
PROFILE
太田和 亜弥(おおたわ あや)
ホワイトマウンテニアリング PR
コラボレーションのパートナーとなったアルファ インダストリーズは、1959年にアメリカ・テネシー州ノックスビルで創業した。MA-1やM-65、N-3Bといったフライトジャケットを厳格なミルスペック(軍規格)に基づいて製造し、長年にわたりアメリカ国防総省へ納入してきた実績を持つ、由緒あるミリタリーウエアブランドだ。
「そのプロダクトには、歴史に裏打ちされた絶対的な信頼性と安心感がそなわっています。彼らと共同制作できることにチームのメンバー一同、大きなよろこびを感じました」

2型のフライトジャケットのディテールを融合
MA-1を作ることになったのは、プロジェクトメンバーの強い希望によるものだった。1950年代にアメリカ空軍のパイロットのために開発されたショート丈のジャケットは、軽量なナイロンボディと保温性を高める中綿構造、そして救難時に視認性を確保するためのオレンジ色の裏地をそなえる。冷戦期の空を支えた実用本位のミリタリーアウターは、やがてファッションシーンにも広く浸透した。「ここ数年、ストリートでもMA-1の人気が再燃していますが、やはり最大の理由は、
アルファ インダストリーズといえばMA-1という確固としたイメージがあるからです。
それに我々のコレクションでも、毎シーズン展開している定番アウターでもあります。ただ厳密にいえば、本作のベースとなったのはCWU-45/Pなんです」
CWU-45/Pは、1970年代にMA-1の後継モデルとして開発されたフライトジャケットだ。
難燃性のあるアラミド系ナイロンシェルや身頃に配された斜めのフラップポケットが特徴で、いわば、MA-1をよりタフで機能的にブラッシュアップさせた進化版といえる存在である。
今回のコラボレーションでは、このCWU-45/Pをベースにしながら、MA-1の象徴的な要素が随所に取り入れられている。

実際に袖を通してみると、一般的なMA-1よりも明らかに軽いことがよくわかる。
「表地には、耐水性を備えた高密度ナイロンを使用しています。また、中綿を省くことで軽やかな着心地を実現し、季節をまたいで着用いただける仕様に仕上げました」

シルエットはホワイトマウンテニアリングならではのパターンメイキングで再構築されている。アームは腕の可動域を考慮した立体的な設計にし、身幅にも適度なゆとりを持たせつつ、短すぎない着丈が現代的なバランスを生み出している。
「フライトジャケットの武骨さを残しつつ、タウンユースに自然に溶け込むような洗練されたシルエットに仕上げています」
機能美が追求されたディテールワーク
ミリタリーウエアとは機能性ディテールの集合体ともいえる。このモデルも例外ではなく、細部に至るまでアレンジが施されている。
CWU-45/Pは折り返しのシャツ風の襟がついているが、本作ではMA-1に見られるリブニットのスタンドカラーを採用している。階級章や所属部隊のワッペンを貼る面ファスナー式ネームパッチパネルも縦長のレザー製に変更され、よりスタイリッシュな印象を放っている。

「さらに両胸にはホワイトマウンテニアリングの象徴的なディテールである縦型のジップポケットを追加しました」
大ぶりのジップポケットはデザイン的な効果もさることながら、身頃のアングルドポケットと相まって、バッグさながらの収納力を実現する。
もちろん、MA-1の代名詞というべき左腕のユーティリティポケットはそのままだ。これは狭いコクピット内において、ペンや小型のツールを収納するために設計されたポケットなのだ。

アルファ インダストリーズのシンボルである袖のレッドタグもブラックにアレンジし、ファスナーにあしらわれた大型のプルタブも黒いマットブラックに統一している。
さらに、MA-1の裏地はビビッドなオレンジが基本だが、本作では裏地もブラックにすることでシャープなイメージを強め、武骨さと洗練の両立を配色でも表している。

これまで数々のブランドとコラボレーションを行ってきたホワイトマウンテニアリングだが、今回の協業はいつにも増して刺激的だったという。
「本物を作り続けてきたブランドだからこそ、パーツ一つひとつにまで説得力を感じました。その細部に宿る本物のオーラを損なうことなく、私たちのコンセプトである“実用性・機能性・デザイン性の融合”というフィロソフィーをどう重ね合わせるかに力を注ぎました」
目指したのは、“安心感のあるウエア”
「このMA-1には、アウターを超える意味を付与したかったんです」と太田和さんは語る。「価値観が多様化する今の時代だからこそ、人々は“安心感のある服”に惹かれるのだと思うんです。ミリタリーウエアとしてすでに完成されたMA-1をあえて再解釈することは、現代人にデザイン、機能の両面において信頼を置けるウエアを提示する試みでもありました」
スタイリングに取り入れやすいカラーリングに、今の空気感をまとったシルエット。耐水性と軽い着心地を実現したショート丈のジャケットは、バイクや自転車でのツーリングなどアクティブなシーンにも適している。さらに抜群の収納力によって、手ぶらでの外出も可能にしている。
MA-1の誕生からおよそ70年が経ち、ホワイトマウンテニアリングとアルファ インダストリーズが交わることで生まれたこの一着は、“本物”の文脈を継ぎながら、今の時代にふさわしい「信頼」と「軽やかさ」を併せ持つ。
令和という不確かな時代において、“安心感のあるウエア”として人々に寄り添う──それこそが、両者が描き出したリアルなMA-1なのだ。
Text by Ryota Osujo














