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ホースハイドのレザージャケットといえば「Aero Leather(エアロ レザー)」そのクオリティの高さに迫る
レザージャケットはタフで長年着られて、良質なものがいい。そう思ったとき、おすすめしたいのが“ホースハイド”(馬革)で作られたロンドン生まれの「Aero Leather(エアロ レザー)」だ。50年ほどの歴史があり、世界で初めてホースハイドを使用したレザージャケットを作ったブランドとして知られている。
今回はAeroLeatherClothingJapan(エアロレザージャパン)株式会社 代表の土屋 洋(つちや ひろし)さんに取材させていただき、ブランドの歴史や、定番的なアイテム、さらにはホースハイドのお話などを伺った。
創業者はビートルズやエルトンジョンを顧客に持つ有名デザイナーだった
「Aero Leather Clothing Ltd.(エアロ レザー クロージング社)はイギリスロンドンで1975年に創業します。創業者のKen Calder(ケン・カルダー)という人物は1960年代初頭からデザイナーとして活動しており、顧客にはビートルズ、ローリングストーンズ、エルトン・ジョン、ジミ・ヘンドリックスなど1960年代を代表するアーティストが名をつらね、当時からすでに有名なデザイナーだったといえる存在でした。Ken氏は1975年The Thrift Shop(ザ スリフト ショップ)を同じくロンドンにオープンし、『Type A-2』などの中古USAミリタリーレザージャケットをリメイクして販売したところ大ヒットし、その後オリジナルでレザージャケットを作製します。これがAero Leatherのルーツになっています。1981年ごろのお話です」

世界でもっとも品質の良い馬革を使用したレザージャケット
レザージャケットの作製に着手したKen氏は1986年、世界で初めてホースハイドを使用したレザージャケットを作り出す。そこから現在までの“Aero Leatherいえばホースハイド”というイメージが構築されるきっかけとなっていく。ここからはキーワードとなっている“ホースハイド”とAero Leatherのものづくりについて見ていこう。
「Aero Leatherで使用されるホースハイドは世界的にも有名で、100年以上の歴史を持つ老舗タンナー『HORWEEN LEATHER CO.(ホーウィン社)』が『CHROMEXCEL®(クロムエクセル)』という独自の鞣し製法により作り出す世界最高級のレザー『FQHH(フロントクオーター・ホースハイド)』が使われています。このFQHHは個性的で格別のエイジングが楽しめるのが特徴となっています」

「そしてAero Leatherの製造工程では、熟練工により革の選別、手作業での革・ライニングの丁寧な裁断を行い、一人のミシン職人が一着を縫い切るという工程で作られています。その後は品質管理者が28箇所にも及ぶ審査をしたのち、合格したジャケットのみが出荷されます。
大量生産化はありえないという考え方で、品質最優先の体制を貫き、本物の製品を極める努力をしています。職人一人ひとりがクラフトマン・シップを持ち、そこから生まれる製品にプライドを持っています」

ここからは名品揃いのAero Leatherのアイテムから、ホースハイドを使った選りすぐりのレザージャケットを3つに絞って紹介したい。1つ目は先ほども触れた「USAF Type A-2(ユーエスエーエフ タイプ エーツー)」から見ていこう。
「1931年から1943年まで70万着ほど生産され、20世紀のガーメントにおいてもっとも重要で、もっとも影響力のあったジャケットがこの『USAF Type A-2』だと思います。
エアロレザージャパンでは中でも最も「本来」のA-2らしい『Contract No. 38-1711P』という初期型を中心に展開しています。
1941年まで採用されていた台襟に、手縫いの襟フックとカフ・ウエスト部(袖口)のトップステッチが入ったデザインになっています。これは1938年までのみられた仕様を再現したもので、ジッパーはピンロック式のものがついたディテールに仕上がっています」



2つの定番的なモーターサイクルジャケット
さらにダブルのモーターサイクルジャケットも見ていこう。1920年代、軍服のトレンチコートの裾を切り捨て、軍用バイクに跨ったのが、いわゆるダブルのモーターサイクルジャケットのはじまりとされている。1950年代、モーターサイクルジャケットはレザー製となり当時のバイカーにはマスト、ノンバイカーの若者にはワイルドなファッションアイテムとして熱狂的に流行したという。
数あるモデルの中からクラッシックな「Vincent(ビンセント)」を紹介してもらおう。
「当時のビンテージともいえるクラッシックデザインを踏襲しつつさらに現代のテイストを加えてリファインしたのがこの『Vincent』というモデルです。横一文字の胸ポケットや印象的なDポケットがクラシカルな雰囲気を醸し出しています。シンプルを基調としているため、エポレットや背中のアクションプリーツ、ベルトはあえて削ぎ落としています」



最後にもうひとつの定番的アイテム「Bootlegger STF(ブーツレガー エスティーエフ)」を紹介してもらおう。
このモデルはAero Leather JapanとAero Leather Scotland(エアロ レザー スコットランド)の共同製作だという。
「このモデルは、丈を切った軍服のトレンチコートをミリタリーのテイストは残したままAero Leatherがモーターサイクルジャケットとして具現化した『Bootlegger(ブーツレガー)』です。キラキラした飾り物は一切なくシンプルでさりげなくファッショナブルなデザインになっています。
そして『Bootlegger STF』はこのBootleggerの“STF(スーパータイトフィット)”バージョンになります。洗練され絞り込まれたスーパータイトなシルエットと着用感で、都会的&クールな雰囲気で着られるアイテムです」


最高のロケーションAero Leather Japan
Aero Leather Japanは標高1,550m 信州・蓼科(たてしな)の女神湖のほとりにある。ウッディーで大きな建物はそのロケーションとも相まって存在感を放っている。都心ではないこのエリアを拠点に選んだお話を伺った。「Aero Leather Japanの設立は2008年で、それまで15年ほど海外で暮らしており、そのころはロンドンに住んでいました。日本に帰ろうというタイミングでAero Leather Japanをつくる話がまとまり帰国することになったのですが、帰国後、東京の小さな物件に住むという選択肢はなく、今の場所にめぐり会いました。
建物は倉庫や車庫、ガレージのような、よくあるアメリカの倉庫街の一角をイメージしています。アメ車で突っ込むと、そこにはソファーやベッドや冷蔵庫が置いてあるような雰囲気で、薪ストーブがあり、建物の中には“ハコスカGTR”が陣取り、そこにAero Leatherのレザージャケットが並んでいるという空間をつくりました。
東京・名古屋・大阪からのアクセスも良好で、佐久平駅まで車で40分、そこから新幹線で東京まで1時間という立地です」

Aero Leather Japanでは、本国Aero Leather Clothing Ltd.創業者のKen氏を含む全社員一人ひとりと、いつでも直接連絡が取れる体制を確立しているという。
それはAero Leatherの製品の良さを伝えることはもちろん、オーダーメイドをはじめとし、リペアやアフターケアの環境を充実させ、“本物の一生物レザージャケット”を提供するための体制づくりだという。
ここまで、ブランドの歴史、ホースハイドへのこだわり、ルーツを持ったアイテムたちを見せてもらった。良質な一着を求めるなら、世界最高級のホースハイドを使ったAero Leatherのレザージャケットをおすすめしたい。
PROFILE

土屋 洋(つちや ひろし)
AeroLeatherClothingJapan株式会社 代表
東京都北千住生まれ。
イギリスロンドンをはじめ15年ほど海外で生活し、
2008年に帰国、AeroLeatherClothingJapan株式会社を立ち上げる。


















