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長年にわたる工夫の結晶!「カリマー」の名作リュックサック「リッジ」がさらに進化

2025.04.08
ゴールデンウィークから夏、そして秋にかけて、アウトドアの楽しみを満喫できるシーズンがいよいよ始まる。自然の中を歩くとき、景色を眺めるのはもちろんだが、そこを訪れる人たちの装備を見るのも興味深い。「カリマー(KARRIMOR)」の名作リュックサックとして愛用者の多い「リッジ(ridge)」はシルエットが美しく、歩く人の姿が颯爽として見えるとかねがね思っていた。
 
その「リッジ」が今シーズン、さらにデザインや機能がアップデートされたリニューアル・モデルとして登場した。そこでカリマーインターナショナル株式会社を訪ね、商品部プロダクトチームでリュックサックの開発を行う松永浩太さんに詳しい話を聞いた。

豊富な機能を備え、背負いやすく疲れづらい。オールラウンドに活躍する心強い味方

リッジ30プラス 31,900円(税込) カラーは写真のK.Orangeの他、ブルー系のMidnight、ベージュ系のBritish Greige、Blackの4種類。容量30リットル(上部を拡張可)で、体格に応じて背面長S、M、Lサイズあり 他に容量40リットル(上部を拡張可)でカラーと背面長の展開が30プラスと同じリッジ40プラス 33,550円(税込)もあり
山を歩いていると中型・大型のリュックはとくに縦長のデザインが多い。最近は小型のものも同様に縦長のタイプが増えつつあるようだが、見た目がすっきりする以外にも縦に長いリュックサックのメリットとは何だろう?
 
「ある程度の重量がある荷物を運ぶ場合はとくに、重心の位置で身体への負担が大きく変わります。容量が同じでも、たとえば左右に張り出したリュックサックや、後ろに張り出したリュックサックよりも、身体にフィットして高さがあるリュックサックのほうが安定しやすいんですね。
 
現在は多くのリュックサックが筒形や直方体に近い形状になっていますが、『カリマー』のフラッグシップモデルとして長年にわたり多くの登山者や旅人に愛されている『リッジ』に関しては、さらに重心位置が身体の軸に近づくように工夫してあります。『ハイバックシェイプ』というのがその工夫です」
快適な背負い心地のため、リュックサックの底部を水平にせず身体から遠い位置ほど高くなるよう角度をつけた「ハイバックシェイプ」
リュックが左右に幅広いと身体が左右にブレやすく、木や岩などにも当たりやすい。後ろ側に張り出したデザインだと重心が後方に傾き、体幹で支え続けると疲弊しやすい。その点、縦に長く身体にフィットする形状であれば左右にも前後にもブレにくい。そこまでは感覚的にわかりやすい。
 
「ボトムに角度をつけると重心が身体の軸に近づいて、高い安定性が得られます。また、急な下りの岩場ではリュックのボトムが岩にあたるケースがありますが、その危険を減らすためにもボトムに角度をつけることが有効です」

「3Dバックパネルシステム」と「3Dヒップベルト」でフィット感がさらにアップ

左右の肩甲骨にフィットするスカビュラーパッドと、腰に当たるランバ―パッドで主に荷重を支え、その他の部位はメッシュで通気性とフィット感を高める3D設計
「『カリマー』のリュックサックは総じて、主に腰骨と左右の肩甲骨の3点で荷重を支えるように設計してあります。骨で支えて、筋肉になるべく負担をかけない設計思想です」
 
アップデートされたことが見た目にわかりやすいのは身体に接する部分、バックパネルとヒップベルト(の特に内側の構造)だ。なかなか目につきにくい部分ではあるが、詳しく話を聞けば深く頷ける。
 
「左右の肩甲骨と腰骨の3点で荷重を支える設計思想に基づいて、肩のスカピュラーパッドと腰のランバーパッド以外の背面は、従来の『リッジ』では通気性を高めて熱を逃がす空間になっていました。今回のリニューアルでメッシュ生地を採用して体への当たりを調整した結果、通気性と放熱の性能を維持しつつ、よりフィット感を高めることができました。
 
立体設計のヒップベルトについても形状をブラッシュアップし、歩行する際に腰回りの筋肉に当たりにくいデザインにしました。目立たないところかもしれませんが、実際に荷物を入れて使ったら違いを感じる部分です」
 
腰回りの筋肉は歩く動作で推進力の源になる筋肉だから、ヒップベルトの干渉は少ないほど歩きやすい。腰骨で荷重を支えつつ、近くの筋肉の動きは妨げない。こういった点が、長年の工夫を継承してさらに進化する「リッジ」の真骨頂だろうか。

山行時のさまざまな状況に対応するディテールにも機能満載のこだわりあり

 安定感と動きやすさに注目するあまり、リュックサックの下部を中心に話を聞いてきたが、上部のディテールにも機能に配慮した工夫があるようだ。
雨蓋部分のストラップを加減することで、ヘルメット着用時の頭の可動範囲を確保できる設計
リュックサックの容量が大きくなるほど、デザインの上部の位置が高くなり、見上げる動作で頭が当たりやすい。岩場でヘルメットを着用するような場面では、何度も頭が当たることによるストレスや危険を招く恐れがある。
 
「上部の雨蓋を上に伸ばして容量を拡張できるだけでなく、この雨蓋をフロント側にずらすことで後頭部のスペースを広げられる仕様になっています。頭の可動範囲を確保できるメリットで『リッジ』を購入する方も多いですよ。
 
ヘルメットを使わないときは、本体フロントのポケットに収納できます。本体と雨蓋の間にヘルメットをはさんで携行することも可能です。このように、装備品を雨蓋ではさんで携行するとき、雨蓋を開けた際などに落下しないように掛けておくループを標準装備しています」
雨蓋と本体の間にはさんで何かを携行する際、付属のループに掛けておくと落とす心配がない
その他、ポケットの配置に使い勝手のよさを感じる人も多いだろう。専用のレインカバーが付属しているのも心強い。本体下部からもメインの気室にアクセスできるのも便利。至れり尽くせりの感がある新しい「リッジ」が気になったら、店頭で実物を確かめることをお勧めしたい。

PROFILE

松永 浩太(まつなが こうた)

カリマーインターナショナル株式会社
商品部プロダクトチーム リュックサック開発担当
好きなアクティビティはトレッキング、登山、クライミング、スキーなど。
 

Text by Naoki Sakata

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