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HOME⇔CAMPの哲学を体現するスノーピーク「ゴアテックス レイン ジャケット」の実力に迫る

2025.04.15
2014年の秋冬シーズンにスタートしたSnow Peak(スノーピーク)のアパレルコレクション。
アウトドアに対応する機能性に加え、都市生活にもフィットするスタイリッシュなデザインを併せ持つウエアはファッションシーンでも注目を集めている。
なかでも2024年春夏シーズンに登場した「GORE-TEX Rain(ゴアテックス レイン)」は、ブランドがフラッグシップに位置づけるレインウエアのシリーズだ。
ゴアテックスを使ったレインウエアは数あれど、スノーピークのそれは他とどう違うのか? アウトドアのハイシーズンを迎える前に、その実力をチェックしておこう。

PROFILE

豊川 翔斗(とよかわ はやと)

株式会社スノーピーク Apparel企画・デザイン部

環境にも配慮した新しいゴアテックス素材との出合い

今回お話をうかがったのはApparel企画、デザインを担当する豊川さん。
「スノーピークのアパレルラインのコンセプトはHOME⇔CAMP、すなわち、街でもフィールドでも快適に、かつスタイリッシュに着られるウエアです。
以前はダウンなどアウターのイメージが強かったので、次は春夏シーズンにおけるブランドの顔となるようなレインウエアを作ることにしたんです」
レインウエアの生命線は防水性にある。素材は防水透湿素材の代名詞であるゴアテックスを選んだ。
「ゴアテックスの機能自体には十分満足していたものの、もっと環境に配慮した素材にできないか、という思いもありました。そんな折、ゴアテックス パフォーマンス シェルの中でも環境に配慮した素材に出合いました」
表地は100%リサイクル素材である50デニールのリップストップポリエステル。通常はPFAS(ピーファス)と呼ばれるフッ素化合物を使って撥水性を付与するが、この素材は非フッ素系の撥水剤で加工されている。
「PFASとは防水スプレーやレインコートなどの生活用品、泡消火剤、工業的研磨剤や表面処理剤などに使われるフッ素化合物の総称で、近年、人体や環境への影響が懸念されている物質です」
裏地は100%リサイクルの20デニールポリエステルのトリコット素材を採用。原液着色染めという染色方法を採用することで、水資源の使用量を大幅に削減できたという。
この2つの生地でePEメンブレンを挟み込んだ3レイヤー構造のファブリックは、環境に配慮した素材でありながら、厳格なゴアテックスの性能基準をクリアする。
「防水性、防風性、透湿性はそのままに、着心地が一段とよくなりました。裏地にさらっとした肌触りのトリコット素材を使っていることに加え、汗の水蒸気がすばやく外側に排出されることで、ドライな着心地が長時間持続するんです。
つまりこの素材は、ゴアテックスの防水透湿性とコンフォート性、サステナビリティを両立した理想の素材なんです」

ユーザーの声が生かされた定番のレインジャケット

デザインで重視したのはユーザーの声だ。
「フィールドでユーザーが直面している問題を解決することがスノーピークの開発スタイルです。そのためには、メーカーとユーザーが常に近い距離にあり、一体となってもの作りを続けていく必要があります」
その取り組みの一環として、1998年から、スタッフとユーザーがキャンプを通して交流するSnow Peak Wayというイベントを行っている。このイベントは商品やサービスに対する意見をもらう場にもなっているという。
Snow Peak Wayの様子
イベントで抽出されたユーザーのニーズは、このシリーズの開発にも生かされている。
たとえば、シリーズの代表作であるハードシェル、「ゴアテックス レイン ジャケット」だ。
「テントの設営時などで手を上げる際、袖口から水が入ってきてしまうという意見を複数いただきました。そこで袖に水の浸入を防ぐインナーカフスを取り付けるアイディアが生まれました。
ただ、デイリーユースでは使いづらくなってしまうため、取り外しができる仕様にしています」
ゴアテックスの防水性をサポートするディテールはほかにも。
「縫い目の裏側から水が浸入するのを防ぐフルシーム加工で完全防水を実現しています。また、ファスナーはフロントから胸ポケットまですべて止水ファスナーを使用しています」
「ゴアテックス レイン ジャケット」77,000円(税込)
立体的なフードには、ひさしの深さを調整できる面ファスナー式のタブに加え、顔、頭を覆うためのスピンドルもあしらわれている。トップのループは、ハンギングして効率よく乾かすための工夫だ。
袖口の両面テープや両脇裾のゴムスピンドルは、雨や風を防ぐほか、シルエットを微調整する役割も果たす。
脇には止水ファスナー仕様になったベンチレーションがデザインされ、気温や湿度に合わせて自在に調整できる。
収納力も優秀だ。胸ポケットに加え、脇には大容量のポケットが、右側にはスマートフォンを収めるのにちょうどいいインポケットが設けられている。
すっきりとしたシルエットは、アウトドアシーンでの動きやすさにつながる。ただ、ミッドレイヤーを着込んでも着ぶくれしないよう、若干のゆとりが確保されている。
脇下にマチのある立体的な2枚袖のおかげで、腕も動かしやすい。

機能性でもデザインでも、重視したのは“スノーピークらしさ”

ゴアテックス レイン シリーズは、ジャケットのほかに、パンツやキャップ、ハットも展開されている。
「ゴアテックス レイン パンツ」 51,700円(税込)
「ゴアテックス レイン キャップ1」 13,200円(税込)
今シーズンは新たにプルオーバータイプがリリースされ、カラーバリエーションも、ブラック、フォリッジ、コヨーテから、ブラック、ネイビー、オリーブに変更された。
「ゴアテックス レイン プルオーバー」 70,400円(税込)
最後にこのシリーズに込めた想いを語ってもらった。
「ゴアテックスを使ったレインウエアは世の中にたくさん存在します。その中で、いかに差別化を図れるかがシリーズ開発の課題でした。
機能的な素材やディテールに加え、日常からキャンプまで対応できる汎用性、さらにサステナビリティにもこだわることで、スノーピークらしさを表現しました」

ゴアテックス レイン ジャケットは、アウトドアを愛する都市生活者のためのレインウエアとして、唯一無二の存在感を放つのだ。

Text by Ryota Osujo

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