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デサントの売上を牽引する「クレアス」の着こなしを拡張する、都市型軽量ダウン「ヒートサーキュレーションダウン」が誕生

2025.12.08
デサントで売上好調を誇る象徴的なシェルジャケットの「デサント オルテライン」の「クレアス」シリーズは、年々ファンを増やし続けている。今季は、そのクレアスと互換性を持たせた新たなダウンジャケット「ヒートサーキュレーションダウン」が誕生した。
デサント オルテラインは2012年に誕生したカテゴリーで、デサントが長年スポーツウエアの開発で培ってきたノウハウを活かしたプロダクトである。「all」(すべて)と「terrain」(地形)を組み合わせた造語であるその名のとおり、年齢・シーン・流行に左右されない”真のモノづくり”を追求している。
プロダクトはすべて“Form Follows Function” 「すべてに理由があり、機能をともなったデザインである」というコンセプトのもと生み出される。
デサントのテクノロジーをもって、クレアスの使い勝手をさらに拡張させるこのジャケットの開発背景と機能性について、デサントジャパン株式会社でデサント オルテラインの商品企画を担当する渡邉利優さんに話を聞いた。

PROFILE

渡邉 利優(わたなべ としまさ)

デサントジャパン株式会社

デサントマーケティング部門

カテゴリーマーケティング2部

マーケティング1課

年々売り上げ枚数を伸ばしている「クレアス」は、デサントがスキーウエアをはじめとするスポーツウエア開発で培ったテクノロジーを結集したシェルジャケットとして誕生した。
「シェルジャケットというと、シャカシャカ音がする、硬くてハリのある生地を想像される方も多いと思います。そうした素材は都市生活では動きづらく、屋内に入ると熱がこもって、ストレスを感じることもあります。
そこでクレアスでは、高い透湿性、撥水性、耐久性を備えながらも、しなやかさを持つ独自素材を開発しました。このストレスフリーな着心地と、オフィスカジュアルにもなじむデザイン性の高さが、多くの方に支持されている理由だと考えています」
「ハードシェルジャケット“クレアス”」60,500円(税込)
一方で同社では、より軽量なアウターの開発にも取り組んでいた。
「24年秋冬シーズンを振り返ったとき、アウターに求められる価値が変わりつつあると感じました。温暖化の影響でアウターを着る期間が短くなり、重いアウターを窮屈に感じている人が増えています。そうした状況を踏まえて、私たちは軽量化を進めてきました」
この開発方針のなかで、着目したのがクレアスとの組み合わせだった。
「クレアスは好評でしたが、初冬になると『1枚では寒い』という声もいただいていました。もしクレアスと互換性のあるダウンを作ることができれば、既存ユーザーの不満を解消しつつ、新規ユーザーの獲得にもつながるのではないかと考えました。
すでに市場には多くの軽量ダウンが存在していましたが、デサント独自の理論やテクノロジー、そして1枚でもスマートに着用できるデザインを融合させ、デサントらしい汎用性のある軽量ダウンを開発しました」

クレアスの機能美を生かした都市生活にフィットするダウンジャケット

クレアスとの互換性は大きく3つある。1つ目はクレアスとレイヤードしても着膨れしない中綿の厚みだ。
「オルテラインはミニマルでスマートであることがひとつの特徴です。外側に響かない薄さでありながら、十分な保温性を確保できるよう厚みの調整にはかなり神経を使い、何度も試作を重ねました」
2つ目はポケットの連動性だ。クレアスは高い位置にポケットを配置していて、一般的なサイドポケットがない。「収納面で不便を感じるユーザーもいらっしゃるのではないか」との思いから、フロントのダブルジップを開けたときに、手を差し入れられる位置にポケットを設計した。これにより収納性とデザイン性の両立を図っている。
フロントジップのサイドにポケットを配置
3つ目は首周りのデザインである。クレアスは高いスタンドカラーがスマートな印象を与える一方、首との隙間から風が入りやすいという課題があった。
「生地自体に防風性はありますが、外気の侵入は防ぎきれませんでした。そこでヒートサーキュレーションダウンでは、見た目の印象を変えずに高さを維持しながら隙間を埋め、首回りをしっかりと覆う構造に仕上げています」
首元からの風の侵入を妨げるような高さを採用

屋内外で快適さを失わないデサント独自のテクノロジー

「ヒートサーキュレーションダウン」49,500円(税込)
さらに都市部の厳冬期にも対応できる保温性を追求するため、デサント独自のヒートサーキュレーションダウン構造(HCS)を採用した。
「これはコールドスポットを減らし、体温の熱を溜めながら、効率的に循環させる仕組みです。なかでも特徴的なのはツインドーム構造です。ダウンのステッチ部分から熱が逃げるのを防ぐため、表裏で縫い目が交互になるように配置しています。
加えて、表地をノンステッチにすることで、冷気が入らないようにガードし、見た目にもすっきりとした印象に仕上げています」
デサント独自のヒートサーキュレーションダウン構造(HCS)の構造図
表地には撥水加工を施している
袖と身頃で異なる中綿素材を使い分けているのもポイントだ。
「袖には軽量で保温性の高いヒートナビ中綿を採用しています。ただ、この中綿はその保温性の高さゆえ熱を逃がしにくく、全体に使うと暖かくなりすぎてしまい、屋内では快適性が損なわれることがフィールドテストでわかりました。
そこで身頃には温度変化が緩やかなホワイトダックダウンを用い、自然な温度調節を可能にしています。腕はしっかりと防寒しつつ、熱がこもりやすいボディ部分は緩やかに温度を保つことで、屋内外のどちらでも快適に過ごすことができます」
袖には保温性の高いヒートナビ中綿を採用することで、暖かさを担保
表地はクレアス同様、光沢感を抑えたマットな質感としなやかさを持つ素材を使用した。撥水加工を施すことで、1枚でアウターとして着ても安心できる。
発売初年度ながら、販売は想定を上回る好調ぶりを見せている。
「クレアスとセットで購入される方、すでにクレアスをお持ちで“冬を越すために”と買い足される方、そして単品として選ばれる方の3パターンと、既存新規どちらのユーザーにもアプローチできています。
今年も秋口まで気温が高く、動き出しは遅いと思っていましたが、立ち上がりから好調で、寒くなってからはさらに売れ行きが伸びている印象です。ご好評いただいているクレアスですが、そこにプラスアルファをすることで、より快適性を拡張できるのがヒートサーキュレーションダウンです。
クレアスが進化を続けるなかで、その相棒としてより多くの方に選んでいただけたらうれしいです」
都市生活に最適化されたデザイン性と機能性を兼ね備えたヒートサーキュレーションダウンは、クレアスに続くデサントの新たな柱となるポテンシャルを秘めている。これからの冬の新たなスタンダードとして、デサントの革新性を象徴する一着になるだろう。

画像提供:株式会社デサント

Text by Junko Hayashida

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