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無印良品から遮熱性日傘がついに登場! 機能性と使いやすさにこだわった、その実力を徹底解剖

2026.05.21
毎年の暑さの長期化は、もはや日常となっている……。強い日差しと熱気から身を守るため、老若男女を問わず、遮熱やUV対策は必須となった。こうした背景により、各社からはさまざまな暑熱対策アイテムが市場に投入されている。そんななか、無印良品がついに「遮熱性のある 折りたたみ日傘」をリリースした。
満を持して登場した日傘は一体どこが違うのか。開発の背景と、そこに込められたユーザー目線のこだわりを、株式会社良品計画の松木貴史さんと拜郷美穂さんのお二人に聞いた。

PROFILE

松木 貴史(まつき たかふみ)

株式会社良品計画
生産部 靴・服飾
雑貨担当


PROFILE

拜郷 美穂(はいごう みほ)

株式会社良品計画
衣服・雑貨部・服飾雑貨デザイナー

2年以上の開発期間を経て、軽さと使いやすさを両立

すでに多くの暑熱対策アイテムが市場に出ているなか、無印良品は「ちょうどよい使いやすさ」を開発コンセプトに掲げ、あらゆる角度から徹底的に検証を重ねた。開発を進めるなかで無印良品が重視したのは、スペックの高さではなく、日常の中で無理なく使い続けられる設計だった。
「機能性を有していることは、いまや当たり前です。ただ、いくら高い機能を持つアイテムでも、使いにくければ使用頻度は落ちてしまいます。暑さ対策はこれからますます生活に欠かせないものになるため、日々の買い物や通勤・通学など、日常生活の中で身を守るための道具として、まずは持ち運びやすさを必須の条件にしました」
「遮熱性のある 折りたたみ日傘」1,990円(税込)
持ち運びやすさを実現するのにまず重視したのが、軽さだ。
「日傘は日差しの強い日中に使うものです。つまり日没後はバッグにしまわれて、持ち運びの負担になりやすいと感じています。だからこそ、軽さと携帯性はとても重要だと考えました」
一般的に日傘というと、遮熱性や遮光性を高めるため生地の裏側にコーティングを施すことが多い。暑熱対策には欠かせない工程だが、一方で生地の重量はどうしても増してしまう。
「そこでコーティング方法や骨組みの素材を見直しました。結果、UPF50+、UVカット率90%以上、遮光率99%以上という性能を保ちながらも、親骨の長さが50cmの大きさで170g以下という軽さを実現しました」
軽量化された傘は持ち運びやすくなる一方で、強度が犠牲になってしまうことも少なくない。少しの風で傘があおられたり、骨が折れてしまったりといった経験のある人も多いだろう。
収納袋は持ち手付きで、バッグなどにつり下げることも可能
「軽量性は重要ですが、傘においてそれ以上に大切なのが壊れにくさです。傘は多くのパーツで構成された製品です。力がかかる部分は頑丈な素材を使用したり、持ち手が折れないよう継ぎ目の深さや内径を考慮したりと、安全性や耐久性も保てるよう細部まで配慮しています」
傘骨には、風を受けても折れにくく、しなやかにたわむガラス繊維強化プラスチック(グラスファイバー)を採用している。これにより、扱いやすさと耐久性の両立を実現した。
壊れにくさを重視する理由は、安全性だけではない。前述のとおり、傘は布や金属など、複数の素材が組み合わさった製品だ。それゆえ日本では廃棄の際の分別やリサイクルがまだまだ難しい現実がある。結果として廃棄された傘の多くは、埋め立て処分されることが少なくない。
「環境のことも考えると、できるだけ壊れず、長く使っていただけることが重要だと考えています。それが無印良品の傘作りの基本的な思想でもあります」
収納したときに場所を取らないよう、持ち手を球体に

装いに合わせてコーディネートしたいカラーバリエーションと価格

使い勝手へのこだわりは、収納時のテープにも及んでいる。
「傘を畳んだあと、留め具の向きが逆だったという経験は多くの方にあると思います。無意識のうちに右巻きにするか、左巻きにするかの癖があるのだと思います。些細な事ですが、意外とストレスですよね。そのため無印良品の傘は、どちらからでも留められるテープ仕様を採用しています」
どちらからも留められる仕様の留め具は無印良品の傘すべてに採用されている
そして長く使ってもらうために、最大の難関となったのが傘の生地だった。今回発売されたカラーは黒、ネイビー、アイボリー、ライトブルーの4色で展開する。しかし昨年の段階では、淡色が社内基準をクリアできなかったという。
「日傘は日差しに長時間さらされることが前提の商品です。ところが淡色系はどうしても日焼けによる変色が起きやすく、当初は基準を満たすことができませんでした。そこから何度も何度も試験と色味の調整を重ねて、今年ようやく発売できるレベルまで仕上げることができました」
濃色だけであれば昨年時点でも発売は可能だった。しかし、それでも4色展開にこだわったのには理由がある。
左から、アイボリー、ライトブルー、ネイビー、ブラック
「洋服を選ぶように、気分に合わせて色を選んだり、好きな色を持つ楽しさを感じていただきたいと思いました。また、家族で使うことを考えたとき、それぞれで好きな色を選べるようにしたかったのです。そのため複数本購入しやすいように1,990円という価格設定にもこだわりました」
発売から間もないが、「遮熱性のある 折りたたみ日傘」はすでに好評を得ているという。
「発売したばかりですが、厳しい暑さを凌ぐための商品は今後ますます必要になると考えています。カラーバリエーションを増やすのか、サイズを大きくするのか、さまざまなアップデートの可能性を考慮しつつ、お客様の声も参考にしながら、今後も遮熱対策の商品開発には力を入れていく予定です」
今年の夏も厳しい暑さになることは間違いない。日傘の位置付けは、日常生活を守るための“装備”へと変わりつつある。無印良品の「遮熱性のある 折りたたみ日傘」は、その変化に応える実用的な選択肢のひとつといえるだろう。

Text by Junko Hayashida

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